本文へ移動

初潜入。マイナポータル開発の舞台裏へ

2024年3月、新たにリリースした「マイナポータル新正式版」。その開発現場にカメラが初めて潜入しました。

開発に携わったのは、デジタル庁の職員に加え、民間事業者を含めた100名を超えるメンバーたち。

開発メンバーへのインタビューに加えて、開発体制や改善点について、デジタル庁 プロダクトマネージャー 佐藤 友莉とデジタル庁 プロダクトデザイナー 堀井 拓也が語りました。

動画の内容をテキストで読む

マイナポータル新正式版」のスクラムイベントに潜入

開発チームのメンバーが週に1回集まって開催する「マイナポータル新正式版」開発のためのスクラムイベントの様子

(開発チームのメンバーが週に1回集まって開催する「マイナポータル新正式版」開発のためのスクラムイベント)

2024年3月にリリースしたマイナポータル新正式版。マイナポータルの開発を担うのは、デジタル庁の職員に加えて、民間事業者を含めた100名を超えるメンバーたち。週に1回のペースでチームメンバーが集合し開催する「スクラムイベント」に潜入し、開発メンバーに話を聞きました。

「マイナポータルを開発するメンバーが、プロダクトに関してディスカッションしたり、意思決定したり、考えたりしています。個々の専門性は違いますが、このプロダクトに関わるチームのメンバーが一堂に会しています」(シンプレクス株式会社 前田 貴史氏)

「プロダクトに関してディスカッションしたり、意思決定したり、考えたりしています」と語るシンプレクス 前田氏の写真

(「プロダクトに関してディスカッションしたり、意思決定したり、考えたりしています」と語るシンプレクス 前田氏)

実装とテストを繰り返して開発を進めるアジャイル開発。その手段として用いられるのが、現状を把握し修正や改善を加えていくスクラムイベントです。事業者のみなさんとデジタル庁の職員が同じゴールを目指し、フラットに垣根なくコミュニケーションをとっています。

「スクラムイベントは、自分たちの会社だけで閉じるより、関わってくださっているみなさんを含めた上で改善点を考えられるのがいい点だと思っています」(シンプレクス株式会社  清家 蒼一朗氏)

「みなさんを含めた上で改善点を考えられるのがいい点だと思っています」と語るシンプレクス 清家氏の写真

(「みなさんを含めた上で改善点を考えられるのがいい点だと思っています」と語るシンプレクス 清家氏)

開発チームのメンバーが週に1回集まって開催する「マイナポータル新正式版」開発のためのスクラムイベントの様子

対面で集まって話すスクラムイベントの重要性とは?

ここからは、デジタル庁 プロダクトマネージャー 佐藤 友莉とデジタル庁 プロダクトデザイナー 堀井 拓也が、スクラムイベントや開発体制について紹介します。

佐藤 今までは、行政が発注元で民間事業者さんが受注する立場で、行政の方にフラットに意見を出すのは難しい環境になっていたと思っています。私たちの方から安心してコミュニケーションを取れるように働きかけていくことが大切と思っているので、スクラムイベントは、対面で集まってフラットにコミュニケーションできる環境で会話することを心がけています。

デジタル庁 プロダクトマネージャー 佐藤 友莉のポートレート

(「対面でフラットにコミュニケーションできる環境で会話することを心がけています」と語るデジタル庁 佐藤)

堀井 対面というのが本当に大きいですね。やってみると効果的で、非常に良かったなと思っています。その他にも、法律や制度面など専門的な知識が必要な場合は領域に詳しい職員の方々に相談しながら進めているので、うまく噛み合いながら進められている印象があります。

(「うまく噛み合いながら進められている印象があります」と語るデジタル庁 堀井)

佐藤 他省庁など、バックグラウンドが異なる方の場合には、なおさら対面でお会いしてお話した方がすぐに信頼関係ができるなど、アナログも大事だなと再認識しています。

開発チームのメンバーが週に1回集まって開催する「マイナポータル新正式版」開発のためのスクラムイベントの様子

行政の大規模開発にアジャイル開発を採用

佐藤 今までの行政機関における開発は、長い期間をかけて開発し一気にリリースするウォーターフォール型が多かったですが、開発の間に利用者を取り巻く状況が変わったり、利用者の視点でチェックして改善したりするような機会がどうしても少なくなってしまいます。

そこで今回の開発では、行政の大規模な開発にもかかわらず、開発したものをいろいろな視点でチェックしたり、利用者のフィードバックを受けてどんどん改善したりするアジャイル開発を取り入れたのが特徴の一つだと思っています。

ウォーターフォール開発(上)とアジャイル開発(下)のイメージ。素早く反復的な改善を通じて柔軟かつ効率的に進めるのがアジャイル開発のビジュアル

(ウォーターフォール開発(上)とアジャイル開発(下)のイメージ。素早く反復的な改善を通じて柔軟かつ効率的に進めるのがアジャイル開発)

堀井 リリース前には、ターゲットに近い周りの職員の方々にも声をかけて、広くフィードバックをもらって改善していきました。

佐藤 自分たちだけでは気づきにくいフィードバックをたくさんいただき取り入れるべきものを反映しながら進めてきました。大変でしたがとても意味があるプロセスだったと思っています。

これからも改善を続けるマイナポータル

堀井 マイポータルの開発に終わりはないと思っています。常に改善して使いやすくしたいですし、新しい機能も利用者の方々に提供していきたいです。

例えば、平日に役所に行くことが忙しくてできない時に、マイナポータルがあればオンラインで手続きが簡単にできることを、みなさんに実感いただけている状態にしたいです。自分自身も一国民、一利用者なので、その視点から自分のアイデアを活かすこともできそうだなと感じています。

佐藤 国民のみなさんが面倒だと思われている、行政手続きのオンライン化のような大きなテーマに、コアメンバーとして携われていることがすごくありがたいと思っています。よりたくさんの方々に使っていただいて、みなさんの生活が便利になるように、今後も改善していきたいと思っています。

今後も、よりユーザー視点で使いやすいサービスの提供を目指し、チーム一丸となってマイナポータルの刷新に挑みながらサービスの開発を進めていきます。

(※所属・職名などは取材時のものです)

●関連情報は、以下のリンクをご覧ください。


●デジタル庁ニュースでは、マイナポータルに関する記事を掲載しています。以下のリンクをご覧ください。

●デジタル庁ニュースの最新記事は、以下のリンクからご覧ください。