夏休みの自由研究にも。データの見せ方を学んで、自分だけのダッシュボード作りに挑戦【小学4・5・6年生/こども霞が関見学デー】

【保護者の方へご案内】
2026年7月29・30日開催の「こども霞が関見学デー」で、デジタル庁はダッシュボードのワークショップを実施しました。ワークショップは、デジタルを「誰かの役に立つ道具」と捉えるきっかけになることを目的としています。

本記事では、当日参加できなかったお子さんにも追体験していただけるよう、小学校高学年向けプログラムの内容を再構成しています。高学年向けでは、グラフの種類や選び方、配置方法を学び、その上で、データを可視化し活用するツール「Power BI Desktop(パワービーアイデスクトップ)」を用いたダッシュボード作りに挑戦しました。

デジタル庁では「Japan Dashboard(ジャパン・ダッシュボード)」などの作成・公開を通じて、データを誰もが使いやすい形で届ける取組を進めています。本ワークショップは、実際にJapan Dashboardに携わる庁職員が講師役を務めました。

保護者の方向けには、ワークショップの解説ページも用意しました。自由研究や調べ学習のヒントもまとめていますので、あわせてご活用ください。

●小学校低学年向けプログラムを紹介した、デジタル庁ニュースの記事は以下のリンクからご覧ください。

事前セットアップのお願い
お子さんが「パソコンを使ってダッシュボードを作ってみよう」に取り組む前に、事前のご準備をお願いできますと幸いです。
準備いただくものは以下の2点です。

  • 「Power BI Desktop」のインストール:公式サイトよりダウンロードできます(※MacOSでは利用できません)。
  • ワークショップ用データセットのダウンロード:以下のリンクからダウンロードできます。当日のデータセットを使用すると、ワークショップと同様に作業を進めることができます。
    「気温」データセット[zip/1MB](※クリックするとダウンロードが開始します)
    ※「Power BI Desktop」をお使いでない場合も、「グラフを決めてレイアウトを考える」まで取り組むことができます。また、表計算ソフトを活用することでグラフ作りにも挑戦していただけます。

小学生の子どもたちが複数のテーブルに分かれてノートパソコンを前に、テーブルを囲むように座っている。手前のテーブル中央に立つ若い女性ファシリテーターが笑顔で話しかけており、多くの子どもが元気よく手を挙げている。右奥のモニターには『データをあつめて ひょうを』という文字が映し出されている。床には人工芝が敷かれ、本棚が置かれた空間で開催されている。
(ワークショップ当日の様子/デジタル庁撮影)

自分だけのダッシュボードを作ってみよう!~グラフの選び方とレイアウトのコツ~

みなさんは「ダッシュボード」という言葉を聞いたことがありますか?たくさんの「数の集まり」であるデータを、グラフや地図でわかりやすく見せる仕組みのことです。

デジタル庁では、このダッシュボードを使って、日本の社会のデータをみなさんにわかりやすくとどける活動をしています。

この夏、デジタル庁のワークショップに来た小学生たちは、データとグラフを使って自分たちだけのダッシュボードを作りました。

この記事を読んでいるみなさんも、同じワークショップにチャレンジできます。ぜひやってみてください。

【用意するもの】

  • この記事(プリントアウトをおすすめします)
  • 筆記用具(えんぴつやペンなど)
  • 「Power BI」(このソフトを使わなくても「データを選んでレイアウトを考えよう」まではチャレンジできます)
  • グラフ一覧(プリントアウトをおすすめします、こちらからダウンロードできます)

<目次>

身近なものからデータを考えてみよう

こんにちは。デジタル庁の秋永将(あきなが・しょう)です。今回のワークショップを担当します。よろしくお願いします。

デジタル庁(Digital Agency)のロゴが繰り返し印刷された白いバックパネルを背景に、男性が正面を向いて立っている。両手を後ろに組み、笑っている写真。
(秋永です。デジタル庁で、日本の社会のデータをみなさんにわかりやすくとどけるお仕事をしています/デジタル庁撮影)

まずは、下の地図を見てみましょう。

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。 「なぜ色が分かれているのだろう?」というタイトル。中央に東京都の市区町村地図が掲載されており、各地域が黒、濃いグレー、薄いグレー、薄い青、濃い青のグラデーションで色分けされている。 スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(東京都の地図がさまざまな色でぬり分けられています。どうして色が分かれているのでしょうか?/デジタル庁)

これは東京都の地図ですが、場所によって色がちがいます。なぜ色が分かれているのでしょうか。この地図は何を表しているのでしょうか。

答えは……

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。 「東京都の「人口」のデータでした」というタイトル。Japan Dashboard(デジタル庁・内閣府)のスクリーンショットを掲載。画面左側に操作パネルがあり、大分類『人口』、中分類『人口』、指標『人口総数|住民基本台帳』が選択されている。中央に2024年の最新データとして市区町村別人口ランキング表を表示。上位は世田谷区923,210人、練馬区745,927人、大田区740,519人、足立区698,276人、江戸川区693,570人など。右側の地図では人口が多い東部・都心部が濃い青、人口が少ない西部地域が濃いグレー〜黒で表示されており、前スライドの地図と対応している。 スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(東京都の「人口」をもとにぬり分けています。色のこさ・うすさで人の多さ・少なさを表しています/デジタル庁)

色分けは人口を表したものでした。人口が多いところはこい青色で、少なくなるほど色がうすくなり、黒色に近づいていきます。

では、もう一つ、地図を見てみましょう。

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。 「これは何のデータだろう?」というタイトル。東京都の市区町村地図が掲載されており、西部の奥多摩・青梅方面の地域が最も濃い赤で塗られ、東側に向かってピンク→薄いピンク→薄い青→濃い青(一部地域)とグラデーションしている。前スライドの人口地図と色使いが異なる。 スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(先ほどと同じ東京都の地図ですが、色がちがいます/デジタル庁)

今度は同じ東京都の地図ですが、先ほどとは色の使い方がちがいます。何を表しているか、わかりますか?

答えは……

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。 「10年前と比べた「人口の変化」のデータでした」というタイトル。Japan Dashboard(デジタル庁・内閣府)のスクリーンショット。指標は人口総数(住民基本台帳)で、『増減率』ボタンが選択されている。2015〜2024年の比較を表示。市区町村別増減率ランキング上位は中央区+31.1%、千代田区+17.5%、台東区+12.7%、文京区+11.9%、墨田区+9.8%など。地図では人口増加率の高い都心部が濃い青、人口が減少した西部地域が濃い赤で表示されており、前スライドの地図と対応している。 スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(東京都の人口 を10年前とくらべて、増えているか減っているか「変化」を表しています/デジタル庁)

答えは人口の「増え方・減り方」を表したものでした。人口が増えているところはこい青色、減っているところは赤色になっています。

東京都の「人口」を示した地図と「人口の変化」を表した地図2枚を横並びで比較表示している。2種類の指標の違いを視覚的に比較するための図。
(東京都の「人口」(左)と「人口の変化」を表した地図(右)/デジタル庁)

同じ「人口」のデータでも、色や地図を使うとこんなにちがう見え方になります。数字だけを見るよりも、一目で見てどこが多い・少ない・増えている・減っているかがわかりやすくなります。

ダッシュボードとは

実は、先ほどの2つの地図は、同じ画面の中で切りかえて出すことができるんです。地図のまわりにいくつかボタンがありました。

Japan Dashboard(デジタル庁・内閣府)の画面で、人口増減率(2015〜2024年、住民基本台帳)を表示した状態のスクリーンショット。画面上の操作に関わる3か所が赤い枠線で囲まれて強調されている。①左上の大分類選択ボタン(人口・経済・社会保障・教育・暮らし・社会基盤・地方行政)、②中央上部の表示切替ボタン(最新年の数値・増減率)、③左下の指標選択リスト(人口総数|国勢調査、15歳未満の人口など12項目)。市区町村別増減率の表と東京都の地図が表示されている。出所:①住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査。
(赤色のわくの中のボタンを押すと、2つの地図だけでなく、さまざまなデータを表したグラフ・地図を同じ画面の中で切りかえられます/デジタル庁)

こうした仕組みを「ダッシュボード」といいます。ダッシュボードはグラフや地図をいくつか組み合わせて作ります。こうしたダッシュボードを使うと、たくさんの「数の集まり」であるデータを、わかりやすく見せることができます。

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。「ダッシュボードとは、データをパッと理解するためのツール」というタイトル。ダッシュボードのレイアウト例が図示されている。最上部に『ダッシュボードのタイトル』、右上に『都道府県別フィルター』と『ロゴ』の配置。コンテンツ領域は以下の配置。左上:『指標Aの数値テキスト』(濃い青色のカード)、その下に『指標Aの分解数値テキスト』(濃い青色のカード)、左下に『指標Aの時系列折れ線グラフ』(サンプルの折れ線グラフ)。中央:『指標Aの構成比円グラフ』(サンプルのリング状円グラフ)。右側2列:『指標Aの分類別棒グラフ』(2つの横棒グラフ)。最下部に『更新日時』の表示。 スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(ダッシュボードは、グラフや地図をいくつか組み合わせて作ります/デジタル庁)

ダッシュボードから何がわかるか、見てみよう!

ここでは、ダッシュボードの例をお見せします。

下のダッシュボードの画像は、日本全国の小学生「1,200人」に、好きな食べ物を聞いたアンケートのデータをもとに作ったものです。

デジタル庁が作成した「こども霞が関見学デー|好きな食べ物」ダッシュボードの全体表示キャプチャ(好きな教科タブ選択中、全体・学年別フィルター付き)。1年生〜6年生の切替タブ付き。縦軸が票数(0〜500)、横軸が食べ物名の縦棒グラフ。上位10位の結果:1位おすし479票、2位ラーメン336票、3位ポテトフライ306票、4位フライドチキン・からあげ285票、5位カレーライス244票、6位焼き肉210票、7位ハンバーグ191票、8位ピザ189票、9位ハンバーガー167票、10位さしみ139票。以降うどん137票、ドーナッツ121票、スパゲティ・パスタ118票、卵焼き88票など。出典:学研教育総合研究所『小学生白書2025』」。
(好きな食べものに関するダッシュボードで、小学1~6年生までの答えをまとめて表しています/デジタル庁が学研教育総合研究所「小学生白書2025」のデータをもとに作成)

このダッシュボードでは、小学1~6年生が答えた好きな食べ物について、答えが多い順番で表しています。

次に、好きな食べ物を「ステーキ」と答えた人数のデータがあるので、詳しく見てみましょう。

デジタル庁が作成した「こども霞が関見学デー|好きな食べ物」ダッシュボードの学年別表示のキャプチャ。食べ物『ステーキ』を選択中。左側に学年別人数の表(男子・女子・合計):1年生7・3・10、2年生7・3・10、3年生6・4・10、4年生9・7・16、5年生9・2・11、6年生14・3・17、合計52・22・74。右側に学年別の縦棒グラフ(青が男子、赤が女子)を掲載。全学年で男子が女子より多く、特に6年生の男子が14人と最多。学年が上がるにつれて男子の数が増える傾向がある。出典:学研教育総合研究所「小学生白書2025」。
(学年別に、「ステーキ」を好きな人の人数を表しています/デジタル庁が学研教育総合研究所「小学生白書2025」のデータをもとに作成)

このダッシュボードを見て、どんなことがわかりますか?

1年生のところから順番に見ていくと、学年が上がるにつれて少しずつ数字が大きくなっていき、6年生が一番多いです。体が大きくなるにつれて、「お肉をたくさん食べたい!」という人が増えていくのがわかりますね。

次に、「おすし」と答えた人の人数のデータがあるので見てみましょう。

デジタル庁が作成した「こども霞が関見学デー|好きな食べ物」ダッシュボードの学年別表示のキャプチャ。食べ物『おすし』を選択中。左側に学年別人数の表(男子・女子・合計):1年生34・36・70、2年生36・36・72、3年生39・47・86、4年生45・38・83、5年生44・44・88、6年生40・40・80、合計238・241・479。右側に学年別の縦棒グラフ(青が男子、赤が女子)。男女差がほとんどなく(女子の合計241人が男子238人をわずかに上回る)、3年生では女子47人が男子39人を上回っている。出典:学研教育総合研究所「小学生白書2025」。
(学年別に、「おすし」を好きな人の人数を表しています/デジタル庁が学研教育総合研究所「小学生白書2025」のデータをもとに作成)

このダッシュボードからはどんなことがわかるでしょうか。

「おすし」は1年生から6年生まで、男子・女子みんなから人気がありそうです。また、先ほどの「ステーキ」より「おすし」が好きな人の数が多いことも読み取れます。

このように、表だけでなく、グラフやボタンをつけてダッシュボードを作ることで、見る人のさがしたいデータや面白い気付きをもっと見つけやすくなりますね。

ふりかえり:ここまで読んでみて、わかったことを自分の言葉でまとめてみましょう。
Q. ダッシュボードって何ですか?
A.

グラフの見せ方・表し方を学ぼう

デジタル庁の上野友理(うえの・ゆり)です。ここからは、ダッシュボードを作る体験をしてもらいます。

デジタル庁(Digital Agency)のロゴが繰り返し印刷された白いバックパネルを背景に、女性が正面を向いて立っている。両手を体の脇に自然におろし、笑顔を見せている。
(上野です。デジタル庁で、日本の社会のデータをみなさんにわかりやすくとどけるお仕事をしています/デジタル庁撮影)

先ほど見たダッシュボードは、グラフや地図をいくつか組み合わせて、データをまとめてわかりやすく見せる仕組みでしたね。

ダッシュボードを作るには、まずグラフの使い方を知ることが大切です。

グラフとは、数字(データ)を長さや位置といった図に変えて、一目で見てすぐわかるように表すものです。みなさんも算数や社会の授業で見たことがありますよね。

グラフにはいろいろな種類があり、「何を伝えたいか」によって使うグラフが変わってきます。ダッシュボード作りに入る前に、まずはグラフの種類や選び方をいっしょに学んでいきましょう。

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。 「グラフとは、数字を「長さ」や「位置」といった図に変えて、パッと目で見てわかるように表したもの」というタイトル。左側の灰色エリア「数字・データ」には1〜6月の数値(2200・2800・3900・3700・4200・3600)が散在している状態から、下向き矢印でその数値を整理した表(1月2,200、2月2,800、3月3,900、4月3,700、5月4,200、6月3,600)を示している。右向き二重矢印の先には右側の青色エリア「グラフ」として、同じデータを縦棒グラフで表示。グラフでは5月が最も高く(約4,200)、1月が最も低い(約2,200)ことが視覚的に一目でわかるよう示されている。スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(数字・データを「長さ」や「位置」に変えることで、数字・データの特ちょうをわかりやすく伝えることができます/デジタル庁)

グラフにはいろんな種類があり、データから「何を伝えたいか」によって使うグラフが変わってきます。

それでは、3つのグラフの使い方を、下の画像で見てみましょう。

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。タイトル「グラフの種類と選び方」。左から順に棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフの3種類のグラフを紹介している。 ①棒グラフ:6か国(United States、Canada、Germany、France、Mexico、Japan)の数値を縦棒で比較したサンプルグラフ。説明文は「『長さ』で数を表す。数や量を伝えることが得意で、データどうしを比べやすい。」 ②折れ線グラフ:2020年1月〜7月の推移を示すサンプルグラフ。説明文は「『位置』で数を表す。点どうしを結ぶことで、時間の変化によってデータがどう変わるかを伝えることができる。」 ③円グラフ:分類1が60%、分類2が30%、分類3が10%を示すサンプルグラフ。説明文は「『角度』や『面積』で数を表す。円を全体とした時に、それぞれの分類がどのくらいの大きさ(割合)かを比べることができる。」 スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(3つのグラフと得意なことを紹介します/デジタル庁)

棒(ぼう)グラフ:
棒グラフは、数を「長さ」で表して数の大きさを伝えることができます。「どれが一番多いかな?」「どっちが少ないかな?」と数や量をくらべることが得意(とくい)です。先ほど見た「好きな食べ物のランキング」でも、棒の長さをくらべるだけで、ちがいがすぐにわかりました。

折れ線グラフ:
折れ線グラフは、数を「位置」で表して、時間の変化によってデータがどう変わるかを伝えることができます。点と点をつないだ線の上がり下がりを見るだけで、変化の様子がひと目でわかります。

円グラフ:
円グラフは、丸いケーキやピザを切り分けるように、数を「角度」や「面積」で表して、全体の中で「どれがどのくらいの場所を取っているか」を伝えることができます。「半分くらいだね」「ほんの少しだね」ということが、一目でわかります。

このように、ダッシュボードでは、「だれに」「何を」伝えるか考えながら、どのグラフを使うか選んでいきます。

ふりかえり:ここまで読んでみて、わかったことを自分の言葉でまとめてみましょう。
Q. グラフにはどんなちがいがありましたか?何が得意ですか?
A.
棒グラフ:

折れ線グラフ:

円グラフ:

ダッシュボードを作ってみよう

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。 ダッシュボードを作る4つのステップを示したフロー図。4つのステップが左から右に矢印でつながれている。 ステップ1「ダッシュボードを作る"めあて"を決める」:①「だれが見るのか」②「何を知ってほしいか」を考える。目標に向かって歩く人物のイラスト。 ステップ2「使うデータを決める」:今回は北海道、東京、沖縄の気温データを使う。データ表のイラスト。 ステップ3「グラフを決めてレイアウトを考える」(濃い青色で強調):グラフ一覧から使いたいグラフを選んでレイアウトを考える。レイアウト案のイラスト。 ステップ4「ダッシュボードを組み立てる」(濃い青色で強調):パソコンを使って自分で考えたダッシュボードを作る。パソコンを操作する人物のイラスト。ステップ3〜4の範囲が「今日のワーク」として点線の矢印で示されている。 スライド左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(ダッシュボードを作る流れ/デジタル庁)

ここからは、ダッシュボードの作り方を紹介します。

ダッシュボードを作るには4つのステップがあるので、それを順に説明していきます。

  • ステップ1. ダッシュボードを作る”めあて”を決める
  • ステップ2. 使うデータを決める
  • ステップ3. グラフを決めてレイアウトを考える
  • ステップ4. ダッシュボードを組み立てる(→「パソコンを使ってダッシュボードを組み立ててみよう」で説明します)

ステップ1. ダッシュボードを作る”めあて”を決める

まずは、「だれに見せるか」と「何を知ってもらいたいか」を考えます。
たとえば、「北海道・東京・沖縄の気温のちがいを同じ学年の友だちに伝えたい」というように、テーマと伝えたい相手を決めると、次のステップでどのデータを使うか、どのグラフを選ぶかが決めやすくなります。

ステップ2. 使うデータを決める

次に、使うデータを選びます。今回は「気温」に関するデータを使います。

<「気温」に関するデータ>
場所:「北海道」「東京」「沖縄」 (※)
期間:2021~2025年
項目:①気温②真夏日(気温30度以上)③猛暑日(もうしょび、気温35度以上)

(※) 気温をはかる場所(気温観測地点:きおんかんそくちてん)の名前は、正しくは「札幌」「東京」「那覇」ですが、ここではわかりやすくするために「北海道」「東京」「沖縄」としています。

データを選んだら、それを「どう分解(ぶんかい、細かく分けること)するか」を考えてみましょう。

例えば、「場所ごとに分けてみたらどうなるかな?」「時期で分けてみたら、ちがいがあるかな?」と想像してみてください。データをいろいろな方向から分解することで、新しい発見があります。

ステップ3. グラフを決めてレイアウトを考える

使うデータが決まったら、「どのグラフで表すか」と「どこにどんな順番で置くか」を考えましょう。

この「どこに何を置くか考えて決めること」を「レイアウト」と言います。

グラフの選び方
例えば、こんなふうに考えてみましょう。

  • それぞれの数をくらべたい → 棒グラフ
  • 時間でデータが変化することを見せたい → 折れ線グラフ
  • 全体の中の割合(わりあい)を見せたい → 円グラフ

先ほど学んだグラフの特ちょうを思い出して、そのデータに一番合うグラフの形を選んでみましょう。

当日のワークショップでは、気温に関するデータをもとにしたグラフを用意しました。

「北海道・東京・沖縄という地域で分けたらどうなるかな?」
「2021~2025年の5年間で見たらどうだろう?」
「真夏日や猛暑日って増えているのかな?」

こんなことを考えながら、データを分解してグラフを用意しました。

参加したみんなには、この「グラフ一覧」から使いたいグラフを選んでもらいました。

みなさんも同じグラフ一覧を使えます。ダウンロードして使ってみましょう。

デジタル庁が作成した「こども霞が関見学デー|気温 グラフ一覧」。上段が1年分(2025年)、下段が5年分(2021年〜2025年)の2ブロックに分かれている。上段1年分では「すべて」「北海道」「東京」「沖縄」の行に分けて、平均気温・真夏日の数・猛暑日の数(数値)と、真夏日と猛暑日の割合(円グラフ)を表示。主な数値:北海道の平均気温11.0℃・真夏日35日・猛暑日2日、東京の平均気温17.3℃・真夏日88日・猛暑日29日、沖縄の平均気温23.8℃・真夏日146日・猛暑日0日。下段5年分では各地域の年間平均気温(折れ線・横棒グラフ)、真夏日の数、猛暑日の数を年別に比較するグラフを掲載。
(気温に関するデータをもとに、棒・折れ線・円グラフを作りました/デジタル庁)

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。 グラフ一覧からグラフを選んでレイアウトを考えるワークの進め方を示したスライド。タイトル「グラフを決めて、レイアウトを考える」。左側に〈進め方〉として3つの手順が記載されている。1.どんなテーマでダッシュボードを作るか考えよう!、2.グラフ一覧から、使いたいグラフを2〜6個選んで丸をつけよう!、3.グラフをどの順番で並べると、わかりやすいか考えてみよう!。右側には気温グラフ一覧が縮小表示されており、北海道の「猛暑日の数(35°C以上)」などに赤い手書き風の丸印が付けられている。左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記。
(当日は、このグラフ一覧から使いたいグラフを2~6個選んでもらいました。選んだグラフにはこんな風に丸をつけておきましょう/デジタル庁)

数の大きいデータをもとにグラフを作るのは少し練習が必要です。難しいと感じたら、まずはグラフ一覧から気になるグラフをさがして、ならべ方を考えてみましょう。

レイアウトの考え方

こども霞が関見学デーにてデジタル庁が実施したダッシュボードワークショップのスライド。タイトルは「レイアウトの考え方(どこに何を置くのか考える方法)」。人間の目は左上から右下に向かって動くという説明とともに、電子処方箋ダッシュボードの画面例を掲載。画面左上の「電子処方箋の導入率38.2%」を示すドーナツグラフが赤い破線枠で囲まれ、「最初に見る重要な情報」と注釈されている。そこから右下の詳細な市区町村別一覧表に向かって赤い斜め矢印が引かれ、「目の動き」「詳しいデータ」と注釈されている。視線の流れに沿って、重要度の高い情報を左上に、詳細データを右下に配置するUI設計の考え方を示している。出典:厚生労働省・デジタル庁、2026年6月時点の数字。 左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記あり。
(目の動きに合わせてデータを置いていきましょう/デジタル庁)

レイアウトのポイントは2つあります。

1つ目は、目の動きに合わせてならべること。

人間の目は、ものを見る時に左上から右下に向かって動きやすいです。

なので、ダッシュボードでも、左上に一番伝えたい大事なデータを置いて、右下に向かってくわしいデータを置いていきます。

デジタル庁が作るダッシュボードは、この自然な目の動きに合わせてグラフをならべています。

2つ目は、「大きなデータ」から「くわしいデータ」の順番にすること。

目の動きのスタート地点(左上): スタート地点には「全員で一番人気の食べ物はこれ!」というような、一番大きなまとめの数字やグラフ(全体のこと)を置きます。

目の動きのゴール地点(右下): そして、目の動きのゴールとなる右下には、「この学年とこの学年をくらべると…」というような、くわしいデータを置きます。新聞の大きな見出しを読んでから、細かい記事を読んでいくのと同じですね。最初から完ぺきにならべなくても問題ありません。

4. パソコンを使ってダッシュボードを組み立ててみよう

ここまでできたら、いよいよダッシュボードを組み立てることができます。

ここからは、パソコンで作業していきます。「Power BI」というソフトを使ってダッシュボードを作っていきましょう。当日のデータセットを使うと、ワークショップと同じように作業を進めることができます。

保護者の方と一緒に「Power BI」と「気温」に関するデータファイルをダウンロードしてからはじめましょう(保護者の方へ:事前セットアップのお願いをご覧ください)。
※このソフトを使わない場合は、表計算ソフトを使ったグラフ作りまでチャレンジできます。

まず、ダウンロードしたデータファイルをクリックして開きます。ファイルを開くと、Power BIが立ち上がります。

Power BIの使い方を示す解説スライド。 「1. Power BIのデータファイルを開く」。Power BIデスクトップのスクリーンショットが掲載されており、画面中央の広い作業エリアには「ダッシュボードを作るエリア」、画面右側のパネルには「データやグラフを調整するエリア」とそれぞれ注釈が付けられている。画面上部にはリボンメニュー、下部にはワークシートタブが並んでいる。左上に「こども霞が関見学デー」というタイトルとテーマ記入欄がある。 左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記あり。
(Power BIのファイルを開くとこんな画面が出てきます/デジタル庁)

Power BIのファイルを開くと、ダッシュボードを作る広いエリアが出てきます。この画面で進めていきます。

Power BIの使い方を示す解説スライド。 「2. 使いたいグラフを選ぶ」。左側に2つの操作手順が記載されている。①画面下にあるタブを「グラフ一覧」に切りかえる(1年分・5年分の2種類あり)、②グラフを選んで「Ctrlキー+Cキー」を押す(グラフのコピー)。右側に気温データの「グラフ一覧(1年分)」画面スクリーンショットが掲載されており、北海道11.0℃・東京17.3℃などの平均気温や真夏日の数・割合を示す棒グラフや円グラフ、数値カードが並んでいる。左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記あり。
(「グラフ一覧」から使いたいグラフを選びましょう/デジタル庁)

画面下にあるタブから「グラフ一覧」をクリックして切りかえます。先ほど見たグラフがならんでいますね。「グラフ一覧」タブには「1年」と「5年」があります。

パソコンの画面で使いたいグラフをさがしにくい場合は、先ほどの「グラフ一覧」を紙にプリントアウトし、紙を見ながら「グラフ一覧」タブでさがしてみましょう。

使いたいグラフが見つかったら、そのグラフをクリックして、キーボードのCtrlキーを押しながらCキーを押すとコピーできます。

Power BIの使い方を示す解説スライド。 「3. グラフを置く」。左側に2つの操作手順が記載されている。③画面下にあるタブを「ワークシート」に切り替える、④Ctrlキー+Vキーでグラフを置く(グラフのペースト)。右側に Power BI のスクリーンショットが掲載されており、ワークシート上に「年間の平均気温」の横棒グラフが貼り付けられた状態が表示されている。棒グラフには北海道11.0℃(青)、東京17.3℃(緑)、沖縄23.8℃(赤)が示されている。赤い矢印で画面下の「ワークシート」タブが示されている。 左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記あり。
(コピーしたグラフを置きましょう/デジタル庁)

タブを先ほどの「ワークシート」に切りかえます。Ctrlキーを押しながらVキーを押すと、ワークシートに使いたいグラフをはりつけることができます。

Power BIの使い方を示す解説スライド。 「4. グラフを整えて保存する」。左側に2つの操作手順が記載されている。⑤好きな形やサイズにグラフを整える(背景の水色枠に合わせるときれいにレイアウトできる旨の補足あり)、⑥保存する(フロッピーディスクアイコン)。右側のスクリーンショットでは、ワークシート上の年間平均気温グラフが水色の枠に合わせてサイズ調整されている様子が示されており、青い矢印でグラフ拡大方向が示されている。画面上部の保存ボタン(フロッピーディスクアイコン)が緑の枠と吹き出しで『保存ボタン』と注釈されている。 左下に「©Digital Agency, Government of Japan」の表記あり。
(グラフのサイズ・形を整えながら、置く場所を考えましょう/デジタル庁)

先ほどはりつけたグラフをクリックして、好きなサイズや形にします。マウスでグラフのわくをつかんで引っぱると、サイズ・形が変わります。

グラフのサイズと形を整えながら、「レイアウト」を決めていきます。グラフをマウスでクリックしてつかんだまま、置きたい場所に動かしてならべてみましょう。

グラフのサイズや形、置く場所は、グラフの後ろにある、水色のわく(グリッド)を目安にそろえてみてください。これだけでも見やすいダッシュボードになります。その上で、人間の目の動きに合わせてグラフを置いてみましょう。

選んだグラフをならべてみて、しっくりこなかったら別のグラフに置きかえてみましょう。一度はりつけたグラフは、クリックしてキーボードの「Delete(Del)」キーを押すとワークシートから消すことができます。

どういうダッシュボードを作りたかったのか、自分が考えたテーマは何だったか、思い出しながら作業してみてください。

こうした動きをくり返していくと、ダッシュボードは完成します。

当日、参加者が作ったダッシュボードを見てみましょう。

(こども霞が関見学デー 高学年ダッシュボード①)

(こども霞が関見学デー 高学年ダッシュボード②)

参加者のみんなからはこんな意見がありました。

  • 年間の平均気温のダッシュボードを作ってみました。北海道と沖縄ではだいぶ(気温の)差があることがわかりました。沖縄の平均気温が2024年に急に上がっていたり、東京とかはあまり変わっていなかったりして、面白かったです。
  • 真夏日と猛暑日の割合を比べてみました。ダッシュボードを上下に分けて、上を真夏日、下を猛暑日にして(割合を比べられるように)上下で同じグラフを置いてみました。ダッシュボードを作ることができて楽しかったです。
  • グラフをワークシートにはりつけてみたら同じグラフばかりになったので、他のグラフも入れてみました。きょう作ったダッシュボードをもっと良くして、夏休みの自由研究に使いたいです。

ふりかえり:ここまで読んでみて、わかったことを自分の言葉でまとめてみましょう。
Q. ダッシュボードを作ってみてわかったこと・感じたことをまとめてみましょう。
A.

まとめ

今回みなさんに体験してもらったように、たくさんのデータを集めてグラフでわかりやすくまとめると、自分の意見だけでなく、「全体としてはどうなっているのかな?」という広い見方で考えられるようになります。

また、今回作ったような「ダッシュボード」の形にすると、そのテーマについて全然知らない人に見せても、一目で結果がわかりやすくなります。

ダッシュボードは、自分の発見をみんなにわかりやすく伝えるための、とても便利な道具なんです。

みなさんもぜひ、学校のクラスや家族の中で「みんなはどう思っているのかな?」と気になることがあったら、友だちに聞いてデータを集め、自分だけのグラフやダッシュボードを作ってみてください。

●日本の社会のデータを伝える「Japan Dashboard(ジャパン・ダッシュボード)」を公開しています。以下のリンクからご覧いただけます。


●保護者の方向けのワークショップ解説は、以下のリンクで掲載しています。ぜひご覧ください。


●こども霞が関見学デーの開催報告は、以下のリンクで掲載しています。あわせてご覧ください。

●デジタル庁ニュースの最新記事は、以下のリンクからご覧ください。