【解説】もっと便利に正確に 健康保険証はマイナ保険証へ
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従来の全ての健康保険証の有効期限は、2025年12月1日で満了を迎えます。
これ以降は「マイナ保険証」か「資格確認書」を医療機関等に提示することで、ご自身の自己負担割合にて、これまで通り保険診療を受けることができます。
デジタル庁ニュースでは、より良い医療を提供できるマイナ保険証のメリットやマイナ保険証の利用登録方法などを紹介します。
目次
1.「マイナ保険証」は医療機関と患者、双方にメリット

デジタル庁ニュースが今回取材したのは、神奈川県川崎市の眼科クリニック「タワーリバーク眼科」です。このクリニックでは8割以上の患者がマイナ保険証を活用しています。
マイナ保険証のメリットについて、大塚宏之院長は 「マイナ保険証は医療機関と診療を受ける患者さんの双方にとってメリットがあります」 と語ります。

大塚院長によると、マイナ保険証のメリットは大きく二つ。まず、受付がスムーズになることです。
「従来の健康保険証を使用した場合は、保険情報を受付担当者が手作業で入力します。保険証を見ながら受付担当者が打ち込んでいたため、入力ミスが発生することがありました」
「マイナ保険証での受付であれば、ご本人確認ができる上、住所・名前・保険証の番号が全て自動的に入ってきますで、受付がより端的、より正確になります」(大塚院長)

二つ目は、診察の際に薬剤情報や特定健診の結果、そのほかの医療情報を患者の同意のもとで医師が確認できることです。
「ご本人に薬の情報や、どの病院にかかっているかなどを聞かなくても、そういった情報が手元に来る。より患者さんと向き合う時間、診療や検査の時間に使えるので、より正確で質の高い医療の提供につながります」(大塚院長)

マイナ保険証は、薬の飲み合わせの調整や重複処方を防ぐためにも活用されています。
「マイナ保険証であれば、他の医療機関で処方されているお薬との併用禁忌の確認や、他の医療機関で出されたお薬をもう一度出していないかなどもチェックできます」
「より正確で質の高い医療を提供できるので、マイナンバーカードを持っている方は必ずご持参いただきたいです」(大塚院長)
2.マイナ保険証の利用登録方法
マイナンバーカードを健康保険証として使うためには利用登録が必要です。今後もスムーズに医療機関等をご利用いただけるよう、ぜひマイナ保険証の利用登録をお願いします。
利用登録は、医療機関・薬局の受付窓口にある顔認証付きカードリーダーから簡単におこなうことができます。また、マイナポータルやセブン銀行のATMからも可能です。医療機関を受診する機会がない方はこちらをご利用ください。
詳細は以下の記事をご確認ください。
なお、マイナ保険証の利用登録がお済みの方は、ご自身が加入している医療保険の資格情報をマイナポータルから確認・取得することができます。詳細は以下の記事をご確認ください。
3.「スマートフォンのマイナ保険証」も順次、利用可能に

さらに、2025年9月から、健康保険証の利用登録がされたマイナンバーカードをスマートフォンに追加することで、機器の準備が整った医療機関や薬局で順次、利用可能になりました。
「利用できる医療機関・薬局は順次増えていきます。また、利用できる医療機関・薬局は厚生労働省のウェブサイトで掲載しています」
「医療機関・薬局の受付にもステッカーを貼っていただいていますので、使えるかどうか事前に確認してから受診するようにしていただければと思います」(厚生労働省 保険局医療介護連携政策課 山田章平課長)
●スマートフォンのマイナ保険証利用に関する詳細は、以下のリンクをご覧ください。
なお、マイナ保険証では薬剤情報や診療情報・特定健診情報を医療機関に提供できるようになりますが、必ず患者の同意のもと提供することになります。同意のない情報が医療機関に共有されることはありませんので、ご安心ください。
また、マイナンバーカード自体にはプライバシー性の高い情報は入っていません。顔認証付きカードリーダーの動作の不具合等、何らかの事情でマイナ保険証による受付が上手くいかなくても、医療費が全額自己負担になることはありません。
より良い医療を提供するマイナ保険証。どうぞ安心して、ご利用ください。
●関連情報は以下のリンクをご覧ください。
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