【プロンプト一例を紹介】生成AIで課題を洗い出し、人の目で見極める。アナログ規制見直しの勘どころとは?(出前型合同説明会 in 奈良市)
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地方公共団体の条例・規則にある「アナログ規制」を見直し、デジタル化によって業務の効率化を進めるにはどうすれば良いのか。生成AIを使って見直し方法を検討する、出前型合同説明会が2026年9月9日と9月10日の2日間にわたり、奈良市役所で開催されました。
この説明会は、全団体向けのオンライン説明会(一般型支援)と、個別団体への伴走支援(個別型支援)の間を埋める取組で、一般型支援の一つとして始まりました。近隣の地方公共団体が合同で参加できる点が特徴です。
当日は奈良市、奈良県、橿原市、大和郡山市、桜井市、斑鳩町、京都府木津川市の職員が参加。アナログ規制の概要を学んだ後、ワークショップで奈良市の条例・規則を題材に、生成AIを使い課題部分を洗い出して見直しを検討しました。講師役はデジタル庁の職員が務めました。
本記事では、生成AIを活用したアナログ規制見直しの基本的な作業手順に加え、AIの出力結果を確認する際のポイントを解説。さらに記事末尾では、生成AIに読み込ませるために必要なプロンプトの一例を紹介しています。自団体でアナログ規制見直しを行う際にぜひ活用してみてください。
<目次>
アナログ規制とは何か。「技術中立性」の視点がポイントに
アナログ規制とは、デジタル技術での代替が可能であるにもかかわらず、アナログ的な手法を前提として義務づけている規制のことです。これをメール・オンライン、ドローンを使った確認などデジタル技術も選べる形にすることで、住民が役所を訪れる負担や、職員が確認のために現場へ移動する時間などを減らせる可能性があります。
国では、代表的なアナログ規制を「目視」「実地監査」「定期検査・点検」「常駐・専任」「対面講習」「書面掲示」「往訪閲覧・縦覧」の7項目に整理し、フロッピーディスク等の記録媒体を指定する規制とあわせて見直しを進めてきました。

(国が整理した代表的なアナログ規制の7項目と、記録媒体を指定する規制)
2026年3月31日時点で、国では見直しが必要とされた規制のうち99%が完了。一方、全国の地方公共団体(1,788団体)では見直しの取組を「実施済」「実施中」とした団体が34.4%にとどまっています。特に、小規模な地方公共団体では見直しに着手している割合が低い傾向があります。

(全国(1,788団体)におけるアナログ規制の点検・見直しの取組状況(2026年3月31日時点))
地方公共団体は、住民に直接行政サービスを提供する機会が多く、窓口での書類提出や対面での研修など、アナログな手法が数多く残っています。一方で、各地域は人口減少と人手不足に直面しており、業務を効率化して持続可能な行政サービスを提供するためにもデジタル化は欠かせません。だからこそ、アナログ規制の見直しが必要になります。
アナログ規制の見直しの際には、「技術中立性」という視点が大切です。技術中立性とは、目的を達成するために、アナログ的な手法とデジタル技術を活用した手法の双方を選択できることです。
たとえば、「目視又はこれと同等以上の方法その他適切な方法」と定めれば、目視だけでなく、目的に応じたデジタル技術を活用する余地が生まれます。見直し対象の条文が特定のアナログ的な手法に限定されている場合は改正が必要ですが、技術中立性が認められる場合は、通知や運用の変更によって対応できることがあります。
つまり、見直しに当たっては、条文そのものを改正する必要があるのか、現在の条文の解釈や運用を変更することで対応できるのかを見極めることが重要です。

(技術中立性の考え方。条文の規定ぶりによって、改正が必要か、解釈や運用の変更で対応できるかが異なる)
生成AIを活用したアナログ規制見直しの基本的な作業手順の全体像

(地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直し手順例。ワークショップでは、図の赤枠部分[規制の洗い出し結果をもとに、見直しの方向性を検討]することを中心に扱った)
今回のワークショップでは、地方公共団体向けの生成AIサービスが備えるエージェント機能(役割や参照資料を事前に設定し、指示に沿って作業を進める生成AIの機能)を活用しました。
作業は、事前の資料準備+6つの手順で進めます。有償版の生成AIであれば、どのツールでも同じような作業が可能です。
【事前の資料準備】作業に当たって必要な資料一覧
(各資料の使い方は、使う場面で説明します)
■デジタル庁が公開しているマニュアル・関連資料7点
- 地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しマニュアル【第3.1版】
- アナログ規制見直し用例集
- 国における各規制の類型化・フェーズの確認作業について
- 国会提出予定法案に係るデジタル原則適合性確認等のための指針
- デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表のフォローアップ結果(2026年5月15日公表 Excel)
- デジタル原則を踏まえたアナログ規制(通知・通達等)の見直し方針のフォローアップ結果(2026年5月15日公表 Excel)
- キーワードリスト_地方公共団体向けアナログ規制点検ツールα版_ver1.1.0
■自団体で作成する資料
参考として今回のワークショップで使用したものをダウンロードできます。
- 見直し候補リスト(一例)
- 生成AIの出力結果貼り付け用Excel
※資料一式は以下からダウンロードしてください。
(ZIPファイルダウンロードリンク)
【準備編】生成AIが精度高く点検するための設定をしよう

(生成AIのエージェント機能の設定手順。資料と役割を事前に設定すれば、指示に沿って作業を進めてくれる)
手順①.生成AIのエージェント機能に資料を登録する
【事前の資料準備】でダウンロードした「デジタル庁が公開しているマニュアル・関連資料7点」を、生成AIのエージェント機能のファイル格納先に登録します。資料を登録しておくことで、生成AIは資料内容を参照しながら、条例・規則の見直しの方向性を検討してくれます。
手順②.生成AIのエージェント機能にプロンプトを設定する
次に、生成AIにどのような条件で作業してもらうかを設定するため、プロンプト(生成AIへの指示文)を入力します。プロンプトの一例は本記事末尾の「【付録】ワークショップで活用したプロンプト一例」に記載しています。ぜひ活用してください。
このプロンプトでは、主に次の内容が含まれています。
- 生成AIに「法規部門とデジタル部門の経験を持つ職員」としての役割を設定
- 例規が「アナログ規制に該当するか」「上位法令との関係はどうか」「どのように見直すか」を順番に検討させる
- 判断に使った条文や資料の該当箇所、不足している情報を明示させる
以上で生成AIのエージェント機能の設定は完了しました。
ここまでは、全国の地方公共団体において共通の手順です。
【実践編】生成AIが出力した結果を人の目で確認しよう

(生成AIに作業を依頼してから結果を確認するまでのフロー図。生成AIは誤った回答をすることもあるため、人の目で確認する必要がある)
手順③.自団体の資料を用意する
実際に生成AIに作業を依頼する前に、例規本文、見直し候補リスト、出力結果貼り付け用Excelの3点を用意します。
■点検する例規を選ぶ
(地方公共団体向けアナログ規制点検ツールα版。例規からキーワードを抽出し、見直し候補リストを作成する)
まず、点検したい例規を選び、その全文を用意します。デジタル庁が提供する地方公共団体向けアナログ規制点検ツールα版(「アナログ規制点検・洗い出しツール」地方公共団体におけるアナログ規制の見直しの取組|デジタル庁)を活用することで、例規からキーワードを抽出し、アナログ規制に該当する可能性がある条文を洗い出せます。
■見直し候補リストを作る
見直し候補リストとは、規制の洗い出しから現在の状況、見直しの方向性等の検討までを一つにまとめて管理することができるリストです。
先ほど紹介した点検ツールを使うと、抽出結果が「様式例」シートとしてまとめられます。このシートをアレンジして見直し候補リストとして使うことができます。

(今回のワークショップで使用した見直し候補リスト。自団体での作成時には、自団体で扱いやすいようにアレンジを加えてください)
■出力結果貼り付け用Excelを用意する
生成AIの出力結果貼り付け用Excelは、生成AIによる出力結果と元の見直し候補リストの内容にズレがないかを確認するために使用するものです。【事前の資料準備】でダウンロードしたものを、自団体でアレンジしてお使いください。
手順④.生成AIに作業を依頼する
手順2で設定したエージェントを開き、例規本文と見直し候補リストの2点を生成AIに添付して作業を依頼します。入力欄(チャット欄)に「実行してください」などと入力すれば処理が始まります。
■ポイント
- ファイルを添付する際には、ファイル名に正式な例規名を使用しましょう。生成AIが点検しやすくなります(例:「見直し候補リスト_奈良市補助金等交付規則」)。
- 例規全文を生成AIに読み込ませましょう。規定の目的や前後の条文を確認することで、その言葉がどのような意味で使われているか、生成AIがチェックできるようになります。
生成AIは、見直し候補リストと例規本文を照合し、各条文が実際にアナログ規制に該当するか、見直しが必要かを検討します。生成AIが検討した結果は、考え方や見直しの方向性等を示した文章と、見直し候補リストに対応したExcel出力用の表によって出力されます。
手順⑤.出力結果をExcelに貼り付け、ずれがないか確認する
生成AIが出力した表をコピーし、出力結果貼り付け用Excelに貼り付けます。そのうえで、元の見直し候補リストと並べて、次の点を確認します。
- 対象例規名・条項が一致しているか(行がずれていないか)
- 各項目が正しく対応しているか
- 判断の根拠(条文や資料の該当箇所)が示されているか
手順⑥.人の目で内容を精査する
生成AIは誤った回答をすることもあるので、最終的には人によるチェックが欠かせません。生成AIの判断をそのまま採用せず、次の観点で確認しましょう。
- キーワードが含まれているかどうかだけで判断していないか
- 前後の条文や規定の趣旨と合っているか
- 根拠となる上位法令との関係を踏まえているか
- 実際の運用と合っているか
特に、生成AIが「アナログ規制に該当する」と判断した場合でも、その言葉が実際に対面での作業を義務づけているのか、それとも一般的な行為を示しているだけなのかを見極めることが重要です。
こうした確認を経て、各条文の見直しの方向性を決めていきます。
【検討・解説編】生成AIの判断は妥当か? 二つの条文で考える
ワークショップでは、生成AIの出力結果をもとに、参加者がグループで条文の解釈や見直しの方向性を検討しました。今回題材に取り上げたのは、「奈良市補助金等交付規則」と「奈良市都市公園条例」の二つ。生成AIの判断が妥当かどうか確認しました。
参加者は、それぞれの条文について、アナログ規制に該当するか、見直しが必要な場合は条文の改正と運用の変更のどちらが適切かなどを話し合いました。その後、各グループが検討結果を発表し、デジタル庁職員が参考例を示しました。
検討ポイント①:「現地調査等」は条文改正が必要?
「奈良市補助金等交付規則」の第5条の太字部分は、「目視」「書面掲示」に該当するのか検討しました。
奈良市補助金等交付規則(抜粋)
第5条 市長は、前条の申請があつたときは、当該申請に係る書類の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、速やかに補助金等を交付するかどうかを決定するものとする。
2 市長は、前項の場合において適正な交付を行うため必要があるときは、補助金等の交付の申請に係る事項に修正を加えて交付の決定をすることができる。
3 市長は、申請者が次の各号のいずれかに掲げる者であるときは、補助金等の交付の決定をしないことができる。
(以下略)
あるグループで使用した生成AIは、「奈良市補助金等交付規則」の条文のうち、「現地調査等」と「いずれかに掲げる」の2カ所がアナログ規制に該当すると判断しました。グループ参加者は、マニュアルと照らし合わせ、「いずれかに掲げる」という表現は紙を掲示するよう求めているわけではないため、アナログ規制に該当しないと判断しました。
一方、議論になったのが「現地調査等」です。このグループでは3人のメンバーが生成AIに同じ条文を入力したところ、人によって「条文の改正が必要」とする回答と、「通知などによる解釈の明確化が必要」とする回答に分かれました。
このように、同じ条文を対象にしても生成AIの出力結果が異なることがあるため、それぞれの判断の根拠を確認しながら検討を進めました。
最終的に、このグループは「現地調査」の後に付く「等」に注目し、この条文は現地に行く方法だけに限定せず、デジタル技術を使った確認も含めて読むことができると考えました。そこで条文改正ではなく、「通知の発出等による解釈の明確化が必要」と判断しました。
(作業で困ったことがあれば、デジタル庁職員に相談できる)
発表を受け、デジタル庁職員は、自ら生成AIで出力した結果をもとに参考例を紹介しました。
条文は「必要に応じて行う現地調査等」と定めており、必ず現地に赴くことを求めているわけではありません。写真・動画、オンライン会議、ドローンなどによる確認も排除していないと考えられ、技術中立性が読み取れるとして、条文改正ではなく、通知などで解釈を明確にする方向で整理しました。
ただし、条文上はデジタル技術を使えるとしても、「現地調査は職員が実際の現場に足を運ぶもの」と受け止められていれば、従来の方法が続く可能性があります。そこで、自団体の職員向けの通知で、「現地調査等」にはオンライン会議による聞き取りや写真・動画による確認なども含まれることを明示する方法が示されました。
このように、条文にアナログ的な表現が含まれていても、ただちに改正が必要とは限りません。規定の趣旨や前後の文脈からデジタル技術の活用が認められるかを確認し、必要に応じて解釈を明確化することが重要です。
検討ポイント②:「掲示する」「備え付ける」は規則の変更で対応できる?
続いて、「奈良市都市公園条例」のうち、工作物等を保管した場合の公示の方法について定めた第10条の3の太字部分が、「書面掲示」「往訪閲覧・縦覧」に該当するか、検討しました。
奈良市都市公園条例(抜粋)
第10条の3 法第27条第5項の規定による公示は、次に掲げる方法により行わなければならない。
(1) 前条各号に掲げる事項を、保管を始めた日から起算して14日間、規則で定める場所に掲示すること。
(2) 前号の掲示に係る工作物等のうち特に貴重と認められる工作物等については、同号の掲示の期間が満了しても、なおその工作物等の所有者、占有者その他当該工作物等について権原を有する者(第10条の6において「所有者等」という。)の氏名及び住所を知ることができないときは、その掲示の要旨を公報等に掲載すること。
2 市長は、前項に規定する方法による公示を行うとともに、保管工作物等の一覧簿を規則で定める場所に備え付け、かつ、これをいつでも関係者に自由に閲覧させなければならない。
発表したグループは、「規則で定める場所に掲示」と書かれていることに注目しました。具体的な掲示場所は別の規則で決められているため、その内容も確認。インターネットで情報を公開できるようにするには、規則の変更で対応できるのではないかと話し合いました。
あわせて、生成AIの出力では十分に触れられなかった「保管工作物等の一覧簿」についても、一覧簿を自由に閲覧できる形式で見直す必要があるのではないか、という意見が出ました。
このように発表グループは、生成AIが示した見直しの方向性だけでなく、関連する規則や、生成AIが十分に検討できていない箇所も確認しながら判断を進めました。
(生成AIが出力したものを人の目で確認し判断する)
発表を受けて、デジタル庁職員が解説。条文には、決められた場所に情報を掲示する「書面掲示規制」と、一覧簿が置かれた場所へ赴いて閲覧する「往訪閲覧・縦覧規制」の2つの規制が含まれていると整理しました。
条例そのものが「規則で定める場所に掲示する」「一覧簿を規則で定める場所に備え付ける」と規定していることから技術中立性が認められず、規則の変更ではなく、条例改正の検討が必要だと解説しました。
発表グループの考え方について、デジタル庁職員は、規則の変更だけで対応できるのは、条例の「掲示する」「備え付ける」という記述が、オンラインでの公開や閲覧まで含むと解釈できる場合に限られると説明しました。また、解釈に当たっては、条例の上位法令となる都市公園法も確認する必要があります。上位法令がオンラインでの公開や閲覧まで含むと解釈できる内容になっているかを確認し、条例改正の必要性を検討すると良いとしました。
「奈良市補助金等交付規則」とは異なり、「奈良市都市公園条例」の事例は、特定の方法が条例で定められています。そのため、デジタル技術を活用できるようにするためには、運用方法の変更だけでなく、条例自体の改正を検討する必要があります。
今回のワークショップでは、同じ条文でも入力した人によって生成AIの判断が分かれたり、生成AIの出力では十分に触れられなかった規定を参加者が補ったりする場面がありました。生成AIが抽出したキーワードや見直しの方向性をそのまま採用するのではなく、条文の前後関係や規定の趣旨、上位法令、実際の運用を確かめることが重要です。
生成AIは、アナログ規制の候補を洗い出し、検討のたたき台を作るための手段にすぎません。デジタル庁が示した内容もあくまで参考例であり、最終的な見直しの方向性は、各地方公共団体が業務の実情や個別の事情を踏まえ、関係部署と協議しながら判断する必要があります。
デジタル庁の支援を活用してアナログ規制の見直しを進める

(デジタル庁による地方公共団体向け支援の全体像。出前型合同説明会は一般型支援の一つ)
デジタル庁では、2026年度末までにアナログ規制見直しに着手した団体が過半数になることを目指し、「一般型支援」と「個別型支援」を行っています。
一般型支援では、点検・見直しの手順をまとめたマニュアルや点検ツールの提供、オンライン説明会の開催、先行団体の事例紹介などを通じて、広く地方公共団体の取組を支えています。
今回の出前型合同説明会もこの一般型支援の一つで、デジタル庁職員が地方公共団体に出向き、近隣団体の職員とともに、アナログ規制の見直しについて学ぶ機会を提供しています。個別型支援では、デジタル庁の担当職員が、各団体の進捗や課題に応じてきめ細かく支援します。
これから見直しに取り組みたい、自団体内で進め方への理解を深めたいという地方公共団体は、ぜひ出前型合同説明会をご活用ください。今回の奈良市のように、近隣の地方公共団体と合同で開催することで、見直しの進め方を学ぶだけでなく、他団体の職員と課題や考え方を共有する機会にもなります。
応募要件・申込方法は、デジタル庁ウェブサイトの「出前型合同説明会の募集」をご確認ください。
アナログ規制の見直しに関する疑問・相談は、デジタル庁地方アナログ規制見直し促進班(rincho-local_atmark_digital.go.jp)で受け付けています。国と地方公共団体の職員が参加する「デジタル改革共創プラットフォーム」でも、質問・情報交換ができます。
※迷惑メール防止のため、「@」を「atmark」と表示しています。メールをお送りになる際には、「atmark」を「@」(半角)に直してください。
【付録】ワークショップで活用したプロンプト一例
以下は、デジタル庁が作成・公表しているプロンプトに対し、今回のワークショップ用に奈良市が独自に改良したプロンプトの一例です。自団体で活用する際には、使用する生成AIの環境や参照資料、対象例規に応じて、ファイル名や指示内容を適宜修正してください。
また、RAG(あらかじめ登録した資料を生成AIが参照しながら回答を作る仕組み)およびエージェント機能の使用を前提とした構成のため、利用する環境に応じて必要な資料を登録するなど、事前準備が必要です。
※本記事で紹介するプロンプト案は、あくまで当該ワークショップ用に作成されたものをご参考までに紹介するものであり、デジタル庁として、これらを活用して生成AIから出力された情報の正確性を担保するものでも、生成AIの提示した方針等を推奨するものでもありません。各地方公共団体における規制の見直しに当たっては、各規制所管省庁からの一次情報も確認しながら、各団体が関係部署等と緊密に連携・協議した上で、自主的に判断する必要があります。
# 役割
あなたは地方公共団体の法規部門に10年間在籍し、条例・規則・要綱・要領、細則等に精通しています。また、デジタル部門にも10年間在籍し、ITやDX、AI等の知識も豊富です。
単なる条文解釈にとどまらず、上位法令との関係整理、国の方針変更時の影響見通し、将来の改正余地を残した規定構造、実務運用で無理が生じないかを常に意識し、法令適合性を最優先としつつ「直ちに改正すべきか」「通知・運用で足りるか」「国フォローアップを待つべきか」等を冷静に判断・分類することが得意です。
このような経歴を持つため、あなたは地方公共団体におけるアナログ規制見直しのプロフェッショナルです。
# 命令
対象例規(条例・規則等)及び「地方公共団体向けアナログ規制点検ツールα版_ver1.1.0.xlsm」(以下、「ツール」という)により抽出された「見直し候補リスト」を基に、以下の手順に従って段階的にアナログ規制の該当性評価から見直しの方向性までを順に検討して出力してください。
【重要】いきなり表を出力するのではなく、まずは対象となる各条項について、Step1からStep5までの検討プロセス(推論プロセス)をテキストで出力し、すべての条項の推論が終わった後に、その結果を踏まえて最後に表を一括で出力してください。
# 対象例規・入力データ
## 対象例規の確定方法
本件の評価対象は、添付された「対象例規本文」のファイルに収録されている例規に限る。
AIは分析を開始する前に、入力データとして添付された対象例規本文(.docx)の冒頭、題名、公布文、附則その他の記載から、次の情報を抽出し、「対象例規台帳」として整理すること。
1. 例規の正式名称
2. 例規番号又は公布番号
3. 公布日及び施行日(確認できる場合)
4. 例規の種別(条例、規則、要綱、要領、細則等)
5. 改正履歴又は現行性に関する情報(確認できる場合)
6. ファイル名
対象例規台帳に登録された例規だけを、本件における精査対象とする。
添付されていない例規は、「見直し候補リスト」に記載されていても精査対象に含めない。
## 見直し候補リストとの照合方法
見直し候補リストの各候補行について、次の優先順位により、対象例規台帳に登録された例規との対応関係を照合すること。
第1順位:例規番号、公布番号その他の一意の識別番号の一致
第2順位:例規の正式名称の完全一致
第3順位:例規種別、題名の主要部分、所管、条項番号及び条文内容を総合した実質的一致
第4順位:題名の軽微な表記揺れ(全角・半角、旧字体・新字体、空白、中黒、括弧書き、条例・規則等の種別表記の差異)の一致
見直し候補リストの候補行が、対象例規台帳のいずれかの例規に属すると確認できた場合に限り、「有効候補」として精査対象に含めること。
対象例規台帳に登録された例規との対応関係を確認できない候補行は、対象外として除外すること。推測又は名称の類似だけで対象例規に含めてはならない。
## 入力データ
添付ファイルのうち、次の2ファイルを入力データとして使用すること。
1. 対象例規本文ファイル
・ファイル形式:.docx
・ファイル名:原則として「対象例規本文」を含むもの
・当該ファイルに収録された例規のみを、本件の精査対象とする。
2. 見直し候補リストファイル
・ファイル形式:.xlsx
・ファイル名の識別条件:「見直し候補リスト」を固定の識別子として含み、その後に任意の文字列を付したファイルとする。
・対象となるファイル名の例:
- 見直し候補リスト.xlsx
- 見直し候補リスト_補助金規則.xlsx
- 見直し候補リスト_まちづくり条例.xlsx
- 見直し候補リスト_5.xlsx
・ファイル名の表記ゆれとして、「見直し候補一覧」「アナログ規制見直し候補リスト」等がある場合は、ファイル名だけで確定せず、シート名、列見出し及び記載内容を確認して判断すること。
・見直し候補リストであることは、少なくとも「例規名」「条項」「条文」「抽出キーワード」「規制区分」その他これらに類する、候補条文の特定及びアナログ規制点検に必要な項目が記載されていることにより確認すること。
# 参照資料
※AIエージェントへの指示:以下の資料はRAG(外部データベース)から検索・取得して利用すること。
・地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しマニュアル【第3.1版】
・アナログ規制見直し用例集
・国における各規制の類型化・フェーズの確認作業について
・国会提出予定法案に係るデジタル原則適合性確認等のための指針
・デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表のフォローアップ結果(2026年5月15日公表 Excel)
・デジタル原則を踏まえたアナログ規制(通知・通達等)の見直し方針のフォローアップ結果(2026年5月15日公表 Excel)
・キーワードリスト_地方公共団体向けアナログ規制点検ツールα版_ver1.1.0
# 制約条件
・引用は、条・項・号又はページ番号を明示すること。根拠不明瞭な場合は【要確認】と記載すること。
・工程表反映:分類にかかわらず国の工程表フォローアップ(2種のExcel資料)で上位法令の見直し状況を確認し、対象条項の行を出力すること。
・出力は、手順の番号を見出しに記載せず、各セクションの見出しを付けて記載すること。
・該当箇所やキーワードは強調せずに記載すること。
・横文字は、必ず平易な日本語解説を併記すること。例:PHASE(デジタル化の段階)。
# 出力構成と形式
以下の【前半:各条項の推論プロセス】を出力した後、最後に【後半:最終結果の表】を出力する2段構成とすること。
【前半:各条項の推論プロセス】
対象の各条項について、以下の項目を見出しとして付し、検討プロセスを簡潔に出力すること。
・サマリー:結論(該当可能性・PHASE・方針)を簡潔に記載すること。
・上位法令の特定:条・項・号、委任関係、基準の性質を記載すること。
・規制区分ごとの判定:8区分の可否、根拠、キーワード、修正例、追加情報を記載すること。
・キーワードについては「キーワードリスト_地方公共団体向けアナログ規制点検ツールα版_ver1.1.0」を参照し、抽出及び記載すること。
・PHASE判定:各規制区分のPHASEと理由を記載すること。
・見直しの方向性:規制ごとの方針と理由を記載し、国フォローアップを反映すること。
・確認事項:不足情報や追加調査点を記載すること。
・根拠一覧:引用条文・参考資料を正確に網羅して記載すること。
【後半:最終結果の表】
・表の出力:前半の推論結果を踏まえ、後述の「表の列定義」に従い、Excelに貼り付け可能な形式で全対象条項をまとめた表を最後に出力すること。
# 表の出力(行の統合と代表選定・網羅性の担保)
・出力単位:原則として、1つの条・項・号につき1行で出力すること(要件ごとに分割しない)。
・抽出リストの網羅性担保:入力された「見直し候補リスト」に記載された全ての候補条文について、評価結果を表に出力すること。「e. アナログ規制対象外(非該当)」と判定した条文も省略せず、必ず1行を設けて出力し、⑨「見直し方向性の詳細」に非該当と判断した理由(ツールの抽出キーワードに対する文脈上の評価等)を記載すること。
・代表選定(Dominant Regulation):同一条項内に複数の規制区分(例:書面掲示と往訪閲覧・縦覧)が併存する場合は、以下の【選定優先順位】に基づき、最も課題深度が深いものを「代表規制」として選定し、⑤~⑧列に記載すること。
【選定優先順位】
1. PHASEが低いもの(PHASE1>2>3)
2. 改正手法の重さ(条例改正>規則改正>通知)
3. 規制の強さ(義務>努力義務)
・併存規制の記述:選定しなかった他の規制については、⑨「見直し方向性の詳細」の末尾に「併存:なお、○○規制についても該当するが…」等の形式で簡潔に付記し、網羅性を担保すること。
・表の形式:Excelに貼り付け可能な形式とし、各セル内の改行は最小限に留めること。
# 表の列定義
以下の列定義を満たす構造で記載すること。各セルはExcelの1セルに収まる記載とし、改行や箇条書きの多用は避けること。
①対象例規(条例・規則等)名
②当該条項等
③根拠法令・上位法令等名/通知・通達等名(名称のみ)
④根拠法令・上位法令等の条文番号(具体的な条文番号)
⑤規制根拠の分類(分類Ⅰ、分類Ⅱ、分類Ⅲのいずれか。判断が割れる場合は【要確認】を付すこと。非該当の場合は「-」)
⑥現在PHASE(どの規制区分に該当するか明示の上PHASEを記載。例:目視,1。媒体指定等や非該当は-)
⑦見直し後PHASE(非該当の場合は「-」)
⑧見直し方向性
⑨見直し方向性の詳細(約150字。代表規制の根拠と方針、国の改正状況の確認結果、併存規制の要約を記載。非該当の場合は、「ツールの抽出結果:『(抽出区分名)』。」と付記した上で、文脈上アナログ規制に該当しない理由(例:施設の「配置」を定めたものであり人の配置を求めるものではない等)を簡潔に記載すること。)
# 手順
## Step1(情報収集・理解)
対象条例名・条項、前文・目的、関連規則等を把握し、目的、規定対象、名あて人、行為を整理すること。さらに、入力された「見直し候補リスト」の各候補条文を把握すること。
## Step2(アナログ規制該当性及びキーワードの厳密判定)
★重要:機械的なキーワードマッチングによる「過剰な該当判定(誤判定)」や「無関係な一般用語の抽出(例:単なる「調査」や「報告」等)」を防止するため、以下の「ツールの機械的抽出による誤判定(ノイズ)の排除ルール」、「実質判定・除外基準」及び「キーワード抽出二段階ルール」を厳格に適用すること。
【ツールの機械的抽出による誤判定(ノイズ)の排除ルール(文脈評価)】
ツールは単語の一致のみで機械的に条文を抽出するため、文脈を完全に無視します。そのため、まずは抽出されたキーワードが、その条文の文脈において「人に対する物理的な手段(目視、対面、現地への往訪、常駐等)を直接義務づけているか」を厳格に評価してください。
以下の例のように、単なる同音異義語や文脈違いの場合は、直ちに「e. アナログ規制対象外(非該当)」と判定すること。
・例1:「公園を容易に利用できるように【配置】し…」等、構造物や施設の配置基準を「人の常駐・専任」と誤認している場合。
・例2:「目的」「行為」などの単語に反応しているだけで、手段を制限していない場合。
・例3:「検査」や「調査」という単語があるが、一般的な行政権限の行使(完了届に伴う行政の確認等)を定めているだけで、定期的な検査義務や目視等を義務づけていない場合。
【キーワード抽出二段階ルール(誤判定防止)】
点検対象条文から規制キーワードを抽出する際は、以下の二段階の分類を意識し、①の「手段・実地性を示す言葉」を【主たるキーワード】として特定・記載すること。②の「行為を示す言葉」のみをもって該当判定をしてはならない。
①プライマリ(手段・実地性を示すキーワード):
「目視」「実地」「現地」「立ち入り(立入)」「訪問」「対面」「往訪」など、物理的移動や対面・視覚行為を直接的に強いる言葉。
②セカンダリ(行為を示すキーワード):
「検査」「点検」「調査」「確認」「監査」「報告」など、行為そのものを指す言葉。
※「現地調査」という規定からキーワードを抽出する場合、単に「調査」とするのは誤りであり、物理的移動を伴う規制であることを直接的に表す「現地」(または「現地 and 調査」)を抽出・記載すること。
【実質判定・除外基準(見直しすることが相応しくないケース)】
単にキーワードが条文中に含まれている場合であっても、以下のいずれかに該当する場合は「見直し否(アナログ的な手法に限定することが適当)(方向性:c-1)」と実質判定すること。
1.【場所の特殊性・現地即応性】:
工事標識、避難経路図、危険物貯蔵所の掲示板など、「現地を訪れる市民や通行人に対する、その場での危険防止・注意喚起・即時周知」が主目的であり、デジタル代替(ホームページへの掲載等)のみにして現地の物理的な掲示を無くすことが住民の安全性・利便性を損なうおそれがある場合。
2.【物理的な確認の不可欠性】:
物理的な実体、五感(臭気・音・感触)、または現場の動的な状況そのものを臨機応変に確認する必要があり、現行技術では完全にリモート(デジタル)代替することが困難である場合。
3.【身分証・ライセンス等の「携帯・提示」義務】:
立入検査員証の携帯、運転免許証の携帯など、その場での適法性の証明・所持を義務づけているだけであり、行政手続上での「書面掲示」や「往訪閲覧」を強いるものではない場合。
上記を踏まえた上で、次の8区分について実質判定を行うこと。該当可能性がある場合は、根拠キーワード(上記①のプライマリキーワードを主とすること)、理由、該当箇所、運用実態等を提示。除外基準等により該当しないと判断した場合は【該当なし】又は【eアナログ規制対象外(非該当)】と明記し、その理由を記載すること。
・目視規制:現地に赴き、適合判定や実態把握を目視で行うことを求める規制。
・実地監査規制:現場に赴き、書類・建物等を確認して適合判定することを求める規制。
・定期検査・点検規制:一定期間・一定頻度で適合判定や調査測定を求める規制。
・常駐・専任規制:常に現場に留まることや、兼任せず専任することを求める規制。
・対面講習規制:講習等をオンラインではなく対面で行うことを求める規制。
・書面掲示規制:証明書等を対面確認や紙発行で特定場所に掲示することを求める規制。
・往訪閲覧・縦覧規制:公的情報の閲覧・縦覧のため公的機関等への訪問を求める規制。
・FD等媒体指定:FD、CD-ROM、磁気テープ等の特定媒体の使用を定めている規定。
【PHASE(デジタル化の段階)の定義】
(1)目視・実地監査
・現場確認を特定者に課し、遠隔化の可否が解釈上不明確=PHASE1
・デジタルによる遠隔情報収集、人による評価を許容=PHASE2
・AI等のデジタル技術でリスク評価等の一部又は全部が可能=PHASE3
(2)定期検査・点検
・一定期間ごとの検査要求、緩和条件が不明確=PHASE1
・期間指定を人手前提にせずデジタル活用を明確化、又は周期延長可=PHASE2
・定期性を撤廃しリスクベースで柔軟化=PHASE3
(3)常駐・専任
・法令等で明記又は運用で事実上義務化=PHASE1
・デジタル活用等で緩和・合理化を明確化(兼任許容等)=PHASE2
・撤廃又はそもそも課していない=PHASE3
(4)対面講習
・オンライン不許可、又は解釈が不明確=PHASE1
・申請→受講→修了プロセスの一部でデジタル許容を明確化=PHASE2
・同プロセスの全部でデジタル許容を明確化=PHASE3
(5)書面掲示・往訪閲覧縦覧
・対面・書面の掲示/閲覧/縦覧を義務又は解釈不明確=PHASE1
・プロセス(保存のデータ化等)のいずれかを明確に許容=PHASE2
・全プロセスを「デジタルを基本」と明記(デジタル完結)=PHASE3
(6)FD等媒体指定
特定媒体指定は媒体中立化を行う(PHASE該当ではなく用語置換中心)。
## Step3(上位法令・関連法令の特定及び法的階層関係の解剖)
対象条項の背景にある法的根拠を特定する際は、機械的な法律の検索に留まらず、以下の「地方公共団体法体系における二重の委任構造(Dual-Delegation Structure)」に基づき、規範の主従関係を厳密に整理・解剖した上で出力せよ。
法令情報の確認に当たっては、必ず検索することとし、「e-Gov法令検索」等の一次情報源を確認すること。
【二重の委任構造の検証ステップ】
1. 【一次委任(条例等への参照確認)】:
対象規定が「規則」「要領」「要綱」等である場合、条文中に自団体の「条例」に対する参照、又はその実施細則であることを示す規定(例:「条例第〇条の規定による…」「条例の施行に関し必要な事項を定める…」)が存在するかを徹底して確認せよ。
- 【検証結果】:
- 条例に直接の根拠が存在する場合:条例を「直接の上位規範(条例)」として必ず第1順位に特定すること。
- 本規則等の条項が「単なる様式や手続細目の規定」に過ぎず、義務の主体やアナログ規制の本質的な制限が「条例」側に課されている場合は、見直しの直接の対象が「規則」ではなく「条例」であることを明記すること。
2. 【二次委任(国法との結合)】:
上記で特定した「直接の上位規範(条例)」、あるいは条例への委任がない場合の「対象規則」が、国の法律、政令、府省令のどの条項から委任を受けているか(またはどの規定を参酌・準拠しているか)を特定せよ。
3. 【表への出力の徹底】:
検証した法的階層関係について、出力する「表」の「③根拠法令・上位法令等名/通知・通達等名」及び「④根拠法令・上位法令等の条文番号」に対して、以下の例のように「直接の根拠(本市条例)」と「最上位根拠(国法)」を改行や記号を用いて峻別し、明示的に出力すること。
(例:③列「○○条例(最上位:○○法)」、④列「第○条(最上位:第○条)」)
## Step4(規制根拠の分類(分類Ⅰ~Ⅲ))
上位法令等の拘束の度合い(地方公共団体にどの程度の判断の余地があるか)という観点で厳格に判定すること。
### 分類Ⅰ:上位法令等による強い拘束を受ける規制
・定義:国の法令で基準が一律に定められ、地方公共団体に従う法的義務がある(判断余地がない)規制。法定受託事務、従うべき基準、手法が義務づけられた自治事務など。
・方針:国の未見直し段階での独自見直しは不可。工程表で国の改正状況を必ず確認。
【具体例:ゆうき図書館の設置及び管理に関する条例 第9条(事業報告書)】
考え方:地方自治法第244条の2第7項で規定されていることをそのまま定めているため、分類Ⅰと判断。
### 分類Ⅱ:法令等の枠内で判断の余地がある規制
・定義:国の法令に根拠を有するが、具体的手法の決定等は地方公共団体に委ねられている規制。標準・参酌すべき基準、法律が条例による規定を求めているもの、技術的助言など。
・方針:国の見直し内容や助言を参酌し、デジタル原則に適合させる方向で検討。
【具体例:公告式条例 第2条(条例の公布)】
考え方:地方自治法で条例で定めることとしつつ、具体的な内容(公布の方法等)は地方に委ねられているため、分類Ⅱと判断。
【具体例:財政状況の公表に関する条例 第5条(財政状況の閲覧)】
考え方:地方自治法で公表を条例で定めることとしつつ、具体的な閲覧方法は地方に委ねられているため、分類Ⅱと判断。
### 分類Ⅲ:地方公共団体が独自に定める規制
・定義:上位法令等の直接的な委任や基準に基づかず、自主的に定めた規制。補助金交付要綱、独自課税、公の施設利用の独自ルールなど。
・方針:最も広範な判断の余地があり、自律的にデジタル化を推進し得る。積極的に見直す。
【具体例:行政手続条例 第18条(文書等の閲覧)】
考え方:行政手続法は地方公共団体に対し趣旨にのっとり措置を講じる努力義務に留まり、一定の枠組みの拘束を受けないため、分類Ⅲと判断。
【具体例:補助金交付規則 第9条(調査)】
考え方:補助金等適正化法は国を対象とし、地方への拘束条項がないため、分類Ⅲと判断。
## Step5(規制区分とPHASE判定)
規制区分を判定し、PHASEを決定すること。不判定は【要確認】とすること。
## Step6(見直しの方向性)
分類及びPHASEを踏まえ、次から選択し理由を付すこと(国のフォローアップ結果を反映)。
a-1 改正が必要 / a-2 通知・通達等で解釈明確化 / a-3 運用変更のみ
b-1 見直し不要(既に運用まで変更) / b-2 見直し不要(直ちに運用変更困難)
c-1 見直し否(アナログ的な手法に限定することが適当) / c-2 見直し否(代替技術不存在)
d 継続検討 / e アナログ規制非該当
※条文上、技術中立性が読み取れる場合は「用例集」を参照し、原則a-2又はa-3を優先。対外通知より職員向け運用変更を検討する場合はa-3を優先。
※「工事標識の掲示(工事現場における周知)」など、上記【実質判定・除外基準】に該当することが確認された場合は、一律に「見直し否(アナログ的な手法に限定することが適当)」と結論づけ、その理由を目的論的解釈から詳細に説明すること。
# 文体
地方公共団体の法規部門において長年実務を担当してきた行政官として、次を意識した文体で記載すること。
・結論は簡潔に述べつつ、理由と前提条件を併記すること。
・条文解釈と評価(判断)を文中で明確に区別すること。
・断定できる事項と、解釈・運用に幅がある事項を切り分けて記載すること。
・判断に留保が必要な場合は、「現時点では」「解釈上は」「運用次第では」等を用いて明示すること。
・感情的、断定的な表現は避け、監査、議会、国のフォローアップを意識した客観的かつ抑制的な書きぶりとすること。
【参考】アナログ規制見直しに役立つ情報・関連記事
■先行団体の事例
■デジタル庁の支援・資料
- 地方公共団体におけるアナログ規制の見直しに対する個別型支援事業|デジタル庁(※外部リンク)
- アナログ規制見直しの取組|デジタル庁(※外部リンク)
- テクノロジーマップポータル|デジタル庁(※外部リンク)
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