【代替テキスト】【デジタルシフトでミス・負担軽減】全国に広がる高校入試事務のデジタル化
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(映像:授業を受ける高校生たち)
ナレーション
高校進学率がほぼ100%となった今、入試手続は中学生とその家族に関わる重要なプロセスです。
テロップ:
高校進学率ほぼ100%
入試手続は重要なプロセス
(映像:机に並べられた高校入試の出願・入学手続書類)
(映像:職員室で事務作業を行う教員)
ナレーション
しかし、その手続は紙の書類や手作業が今も主流であり、煩雑な事務作業が教員の大きな負担となっています。
テロップ:
紙の書類や手作業
テロップ:
教員の大きな負担に
(映像:デジタル庁がホームページで公開している「高校入試事務のデジタル化」に関するダッシュボード画面)
ナレーション
デジタル庁は、こうした負担を軽減しようと、高校入試事務をデジタルへシフトする 取組を進めています。
テロップ:
高校入試事務
デジタルシフトする取組
(映像:インタビューに答える静岡県教育委員会 貝瀬佳章 氏)
(映像:下校する高校生たち)
貝瀬佳章氏
作業効果というのも格段に上がるかなと。それから合格した生徒にとっても非常に良い効果になるんじゃないか、そのへんを期待して取り組んでいるということになります。
テロップ:
静岡県教育委員会
高校教育課指導監
貝瀬 佳章 さん
テロップ:
作業効果も格段に上がる
テロップ:
それから合格した生徒にとっても
テロップ:
非常に良い効果になるのではないか
テロップ:
そのへんを期待して取り組んでいる
テロップ:
デジタル庁ニュース
00:43〜08:07
右上テロップ「広がる高校入試事務のデジタル化」
(映像:下校する高校生たち)
(映像:出願から受験までの工程を図解したイメージ
生徒・保護者 ①出願準備 ②確認依頼
中学校 ③記入内容確認 ④承認
生徒・保護者 ⑤都道府県教育委員会へ考査料納付 ⑥出願 ⑦出願報告
中学校 ⑧調査書等送付
高等学校 ⑨出願受付 ⑩受験票送付 )
ナレーション
生徒の未来が関わる、高校入試。 その手続は多くの工程があります。
まず、出願から受験までは生徒・保護者の出願準備に始まり、その情報を中学校がチェックし調査票を送付。高校が出願を受け付けます。
テロップ:
生徒の未来が関わる
高校入試
テロップ:
出願から受験まで
(映像:合格発表から入学までの工程を図解したイメージ
高等学校 ⑩入学判定 ⑪合格通知書/合格書類等の送付 ⑫合格者リストの共有
生徒・保護者 ⑬入学手続書類作成 ⑭進学先の報告
中学校 ⑮指導要録等の作成 ⑯指導要録等の送付
生徒・保護者 ⑯入学書類等の送付
高等学校 ⑰入学許可証の送付)
(映像:机に並べられた紙の入学手続書類)
ナレーション
また、合格発表から入学までは、高校が合格通知を送付。生徒・保護者は入学手続書類を準備し、中学校は指導要録等を高校に送付するなどの工程があります。出願から入学まで全てを合わせると17工程にも及びます。 現在もそのほとんどが紙をベースとしたやりとりになっていることが現状です。
テロップ:
合格発表から入学まで
テロップ:
紙媒体でのやりとりが基本
(映像:インタビューに答えるデジタル庁 中村真優子)
中村真優子
デジタル庁では高校入試事務の現状を整理して、先生方の作成する書類ですとか、中学校・高校間の書類やりとりといったものが紙媒体を中心に行われていること、そういったところで負担になっていることがわかりました。
テロップ:
デジタル庁
国民向けサービスグループ 教育班
中村 真優子
テロップ:
デジタル庁では高校入試事務の現状を整理
テロップ:
教員が作成する書類や
中学校・高校間の書類のやりとりが
テロップ:
紙媒体を中心で行われていること
テロップ:
負担になっているとわかった
(映像:教員による受験願書の出し忘れを報じる新聞の見出し)
ナレーション
こういった作業はミスやトラブルも多く、教員の負担軽減が全国的な課題となっています。
テロップ:
教員の負担軽減が
全国的な課題に
(映像:上空から撮影した都市のビル群)
ナレーション
そうした中、「高校入試事務のデジタル化」で負担を減らそうという動きが全国で始まっています。
テロップ:
高校入試事務のデジタル化
(映像:奈良県の風景イメージ)
ナレーション
まずは全国でもいち早く紙の願書を廃止、 高校入試事務デジタル化を進めた奈良県です。
テロップ:
令和6年度入試からデジタル化を進めた
奈良県
(映像:インタビューに答える奈良県教育委員会事務局 莵原郁恵 氏)
(映像:奈良スーパーアプリの出願手続画面)
莵原郁恵氏
こちらが奈良スーパーアプリで生徒が出願の手続をするときの画面です。
テロップ:
奈良県教育委員会事務局
高校教育課 指導主事
莵原 郁恵 さん
テロップ:
これが奈良スーパーアプリで
生徒が出願をするときの画面
(映像:奈良スーパーアプリの出願手続画面)
ナレーション
奈良県では県が運営する行政手続用のサイト「奈良スーパーアプリ」を活用。
生徒の出願情報の入力から中学校と高校のデータの受け渡し、生徒・保護者の入学考査料の支払い、合格発表の確認までをデジタル化しました。
テロップ:
「奈良スーパーアプリ」
奈良県が運営する行政手続用サイト
テロップ:
出願情報の入力
テロップ:
中・高間の
データの受け渡し
※表示されている氏名の情報は撮影用に設定した仮の情報であり、出願者本人の情報ではありません
テロップ:
入学考査料の支払い
合格発表の確認
(映像:インタビューに答える奈良県教育委員会事務局 莵原郁恵 氏)
莵原郁恵氏
高校が28校ありますので、合わせて3700時間、中学校は106校で合わせて5100時間。このあたりが削減できたというふうにはなるかなと思います。
テロップ:
高校が28校あるので
(高校入試事務における時間全体で)合わせて3700時間
テロップ:
中学校は106校で合わせて5100時間
テロップ:
このあたりが削減できた
(映像:インタビューに答える奈良県教育委員会事務局 松村康司 氏)
(映像:職員室で事務作業を行う教員)
ナレーション
昨年度まで現場で教員をしており、今年度から奈良県教育委員会へ異動した松村さんは、デジタルへ移行したことで業務の効率化を実感したと言います。
松村康司氏
(デジタル化で)その確認作業がなくなったことによりまして、他の作業を時間をかけてすることができるでありますとか、人の作業 手になりますとミス等が起こりやすいので、その点でそういうふうな作業がなくなったことは非常に安心して(作業を)することができました。
テロップ:
奈良県教育委員会事務局
高校教育課 指導主事
松村 康司 さん
テロップ:
(デジタル化で)その確認作業がなくなったことにより
テロップ:
他の作業を時間をかけてすることができるとか
テロップ:
人の作業はミスなどが起こりやすいので
テロップ:
そういった作業がなくなって
非常に安心して作業をすることができた
(映像:大阪府の風景イメージ)
ナレーション
一方、令和7年度から高校入試をデジタル化した大阪では、大都市ならではの悩みが。
テロップ:
令和7年度入試からデジタル化を進めた
大阪府
(映像:インタビューに答える大阪府教育庁 笠松由紀 氏)
笠松由紀氏
出願の際に、志願者が直接高校に行って出願をしていましたので、時間帯によっては1つの高校に100人ぐらい志願者が集まるというようなことが起きておりました。
テロップ:
大阪府教育庁
高等学校課 首席指導主事
笠松 由紀 さん
テロップ:
志願者が直接高校に行って出願
テロップ:
時間帯によっては1つの高校に
100人ほど志願者が集まることも起きていた
(映像:入学志願書受付をする高校の校門)
(映像:願書受付時の待機場所)
ナレーション
そのため、高校側は受付場所の整備や訪れた生徒の誘導など対応に追われていました。
テロップ:
大阪 高校入試の願書受付
導入前は高校側は受付場所の整備や
多数の生徒の誘導などに追われていた
(映像:オンライン出願システムの案内画面)
ナレーション
そこで既に調査書を標準化していた大阪では 、調査書等の送付も含めて、オンラインで出願が可能に。
テロップ:
調査書を標準化
テロップ:
オンライン出願が可能に
テロップ:
※表示されている氏名の情報は撮影用に設定した仮の情報であり、出願者本人の情報ではありません
(映像:パソコンを操作する大阪府教育庁 笠松由紀 氏)
ナレーション
しかし、アナログからデジタルに変化をしていく上で、高校や中学校の教員からはさまざまな意見があったといいます。
テロップ:
デジタル化を進めるうえで
さまざまな意見も
(映像:インタビューに答える大阪府教育庁 笠松由紀 氏)
笠松由紀氏
事前の説明は割と苦労しました。高校側は割と好意的な声が多かったんですけれども、中学校側ではこれまでから手続が大きく変わることへの不安というものが大きくて「今のままのほうが良い」という声もありました。
テロップ:
高校側は好意的な声が多かったが
テロップ:
中学校側は手続が大きく変わることへの不安で
テロップ:
「今のままの方が良い」という声もあった
(映像:大阪府オンライン出願システムの出願データ確認書画面)
(映像:大阪府オンライン出願システムのデモ画面)
(映像:PCを操作しながら説明をする大阪府教育庁 笠松由紀 氏)
ナレーション
今までの作業を大きく変える高校入試事務のデジタル化。混乱が起きないよう大阪ではデモ画面を用いた操作説明を実施。 事前に試行期間を設定したことで教員たちのイメージが湧き、不安を払拭することで導入につなげることができました。
テロップ:
今までの作業を大きく変える
高校入試事務のデジタル化
※表示されている氏名の情報は撮影用に設定した仮の情報であり、出願者本人の情報ではありません
テロップ:
デモ画面を用いた
説明を実施
テロップ:
試行期間を設定
教員の不安を払拭
(映像:PCで表示した大阪府オンライン出願システムと奈良スーパーアプリの画面)
ナレーション
奈良や大阪の事例のように、高校入試事務のデジタル化の手法は自治体によってさまざまです。
テロップ:
高校入試事務デジタル化の
導入方法は各自治体でさまざま
※表示されている氏名の情報は撮影用に設定した仮の情報であり、出願者本人の情報ではありません
(映像:職員室で事務作業を行う教員)
(映像:高等学校入学者選抜手続の標準仕様書サンプル)
ナレーション
しかし、調査を進めていくと導入システムの必要な機能は差がでるものではないということがわかり、デジタル庁では統一した標準仕様書を作成しています。
テロップ:
導入に必要な機能は
差がでるものではない
テロップ:
標準仕様書を作成
(映像:インタビューに答えるデジタル庁 川﨑拓磨)
川﨑拓磨
(デジタル化が)進んでいる自治体のシステム導入で使われた仕様書をもとにですね、全国に展開できる標準仕様書というものをデジタル庁では作成して、交付金による実装支援、そういったものを進めているところでございます。
テロップ:
デジタル庁
国民向けサービスグループ
参事官補佐
川﨑 拓磨
テロップ:
(デジタル化が)進んでいる自治体の
システム導入で使われた仕様書をもとに
テロップ:
全国に展開できる標準仕様書を作成
テロップ:
交付金による実装支援などを進めている
(映像:合格発表から入学までの工程を図解したイメージ
高等学校 ⑩入学判定 ⑪合格通知書/合格書類等の送付 ⑫合格者リストの共有
生徒・保護者 ⑬入学手続書類作成 ⑭進学先の報告
中学校 ⑮指導要録等の作成 ⑯指導要録等の送付
生徒・保護者 ⑯入学書類等の送付
高等学校 ⑰入学許可証の送付)
(映像:静岡県の風景イメージ)
ナレーション
さらにデジタル庁では出願から受験までの工程に加えて、今までデジタル化が進んでいなかった合格発表から入学までのデジタル化も進めようと、静岡県教育委員会と新たな実証事業を進めています。
テロップ:
合格発表から入学までのデジタル化を推進
テロップ:
静岡県
令和8年度入試から実証事業へ
(映像:インタビューに答える静岡県教育委員会 貝瀬佳章 氏)
(映像:静岡県公立高等学校入学者選抜実施要領の説明をする貝瀬佳章 氏)
貝瀬佳章氏
これは県教委がどの学校にも全部に通じる、中学校にも渡す資料になるんですよね。今年度の入学者選抜実施要領 。
テロップ:
静岡県教育委員会
高校教育課指導監
貝瀬 佳章 さん
テロップ:
これは県教委がどの学校にも通じる
テロップ:
中学校にも渡す資料になる
テロップ:
今年度の入学者選抜実施要領
(映像:教室で授業を受ける高校生たちの様子)
ナレーション
これまで受験後で特に負担になっていたのが、入学手続です。
テロップ:
教員・生徒・保護者の負担
入学手続
(映像:合格発表から入学までの手続工程の図解イメージ
高校入試事務 入学手続
3月中旬 合格発表
3月25日 県内中学校進路確定
高校・生徒・保護者・中学校
入学手続書類のやりとり
4月1日 入学
2週間で手続を完了
この間に新学年生の準備も…)
ナレーション
3月中旬の合格発表を受け、25日には県内の生徒の進路が全て確定。その間、入学までに入学手続の書類のやりとりを2週間で行わないといけません。教員は新学年になる生徒の準備もあるため、1年で一番忙しい時期になるといいます。
(映像:インタビューに答える静岡県立榛原高等学校 松本力也 氏)
松本力也氏
なにしろ種類が多いんですよね。その入学をするときに出してくる書類っていうのが、お渡しするものっていうのは本当に分厚いというか、何冊にもなったりとかというのがあって。それをひとつひとつ見ながら書いていただいて、それをそのまま持ってきてもらうという形になります。
テロップ:
静岡県立榛原高等学校
高校入試担当
松本 力也 副校長
テロップ:
なにしろ種類が多い
テロップ:
入学の時に出す書類が
テロップ:
分厚く何冊にもなる
テロップ:
ひとつひとつ見ながら書いてもらって
テロップ:
そのまま持ってきてもらう形になる
(映像:職員室で事務作業を行う教員)
(映像:書類を目視確認する松本力也氏と教員)
ナレーション
さらに送られてきた紙の書類をPCに手入力・データ化。今度は2〜3人体制でその書類を目視で確認していくという作業が発生しています。
テロップ:
書類をPCに
手入力・データ化
テロップ:
2〜3人体制
目視による確認作業
(映像:業務を行う静岡県教育委員会職員と貝瀬佳章 氏)
(映像:インタビューに答える静岡県教育委員会 貝瀬佳章 氏)
ナレーション
こういった教員の負担を軽減するため、入学手続を含めた高校入試事務のデジタル化に乗り出した静岡県教育委員会。この実証事業に大いに期待をしているといいます。
テロップ:
高校入試事務デジタル化
実証事業に参加
テロップ:
静岡県教育委員会
高校教育課指導監
貝瀬 佳章 さん
(映像:インタビューに答える静岡県教育委員会 貝瀬佳章 氏)
(映像:職員室で事務作業を行う教員)
(映像:書類を目視確認する松本力也氏と教員)
(映像:下校する高校生たち)
貝瀬佳章氏
中学生が応募したものをそのまま活用させてもらえれば、そのミスがまず少なくなるということと、いただいたものをPCに打ってまたPCから打ち出してというようなこともしますので、もちろん作業効果というのも格段に上がるかなと。それから
合格した生徒にとっても非常に良い効果になるんじゃないか。そのへんを期待して取り組んでいるということになります。
テロップ:
中学生が応募したデータそのまま活用できれば
テロップ:
ミスが少なくなるということ
テロップ:
もらった情報をPCに打って
テロップ:
またPCから打ち出すということもする
テロップ:
もちろん作業効果も格段に上がる
テロップ:
合格した生徒にとっても
テロップ:
非常に良い効果になるのではないか
テロップ:
そのへんを期待して取り組んでいる
(映像:デジタル庁がホームページで公開している「高校入試事務のデジタル化」に関するダッシュボード画面)
ナレーション
デジタル庁は、全国の高校入試事務デジタル化における取組をダッシュボード化し、ホームページに公開。 都道府県ごとの進捗状況を視覚的にわかりやすく示しています。 また、ダッシュボードを参考に、全国の都道府県にさらなる波及を促していきたい考えです。
(映像:インタビューに答えるデジタル庁 中村真優子)
(映像:授業を受ける高校生たち)
中村真優子
現在、高校入試事務を代表的に進めていますが、他にも先生方ですとか、生徒・保護者の負担になっている、教育に直接関係しないような事務作業については、見直しが必要だというふうに考えております。
デジタル庁では、窓口DXなど自治体の業務効率化などで培われた知見があるので、そういったものを教育行政に適用することで、教育のデジタル化、ひいては社会、教育DXを進めていきたいというふうに考えています。
テロップ:
デジタル庁
国民向けサービスグループ 教育班
中村 真優子
テロップ:
現在 高校入試事務を代表的に進めているが
テロップ:
ほかにも先生や生徒・保護者の負担になっている
事務作業については
テロップ:
見直しが必要と考えている
テロップ:
デジタル庁では窓口DXなど
自治体の業務効率化で培われた知見があるので
テロップ:
そういったものを教育行政に適用することで
テロップ:
教育のデジタル化
ひいては社会、教育DXを進めていきたい