【代替テキスト】【デジタルの力で負担軽減】宇宙から農地を見守る ~アナログ規制の見直し~
- 公開日:
(映像:福島県南相馬市、水田の実景)
(映像:地球から日本、福島県南相馬市に寄って行く映像)
(映像:畑に立つ男性の頭上)
ナレーション:
福島県南相馬市。ここで今、人工衛星からのデータを活用して農地の作付確認をする事業が進められています。
テロップ:
福島県南相馬市
テロップ「デジタル庁ニュース」
~アナログ規制の見直し~
宇宙から農地を見守る
00:21〜6:55
右上テロップ「宇宙から農地を見守る~アナログ規制の見直し~」
(映像:福島県南相馬市実景)
ナレーション
福島県北東部に位置する南相馬市は、太平洋に面し、山と海に囲まれた自然豊かな地域です。
テロップ:
2025年5月
南相馬市
(映像:福島県南相馬市、水田の実景)
(映像:地球の周りを飛ぶ人工衛星イメージ)
ナレーション
農業が盛んなこの地域で、昨年度から導入されているのが、人工衛星からの農地の作付確認です。
テロップ:
人工衛星からの作付確認
(映像:衛星画像データをモニター画面で確認する様子)
ナレーション
衛星画像データと過去の農地の作付情報を組み合わせることで、区画ごとの色の違いをAIが学習。収穫時期などによって異なる色の変化から、作物の種類を自動判定しています。
テロップ:
衛星データと作付情報をAIが学習
テロップ:
2024年4月
小麦 水田
テロップ:
2024年5月
時期による色の変化から作物の種類を自動判定
テロップ:
2024年10月
(映像:営農計画書を取り出す南相馬市 平将人氏)
(映像:営農計画書について説明する平将人氏)
(映像:机に並んだ営農計画書)
ナレーション
以前の作付け確認の状況は・・
平将人氏
これが営農計画書です。この営農計画書とは農家さんがその年に何をどのくらいの面積で作付するか、計画をしたものを記入して3月までに提出いただく書類です。
テロップ:
南相馬市農林水産部農政課 平将人氏
テロップ:
これが営農計画書
テロップ:
営農計画書とは農家がその年に何を
テロップ:
どのくらいの面積で作付するかを記入して
テロップ:
3月までに提出いただく書類
(映像:机に並んだ営農計画書)
(映像:営農計画書のアップ)
ナレーション
役場に保管されていたのは、およそ3000の農家の営農計画書。
テロップ:
約3000農家の営農計画書
(映像:畑で作付確認を目視で行う様子)
(映像:現地確認票アップ)
作業員
植わっているのはブロッコリーということで、確認しました。
作業員
はい、オッケーです。
ナレーション
「営農計画書」通りに農作物が作付されているかを確認しなければならず、実際に現場に出向き、目視で行っていました。
テロップ:
栽培しているのはブロッコリーと確認
テロップ:
過去の方法 現場で目視確認
(映像:照りつける太陽)
(映像:畑で作付確認を目視で行う様子)
(映像:作業者が汗をぬぐう様子)
ナレーション
南相馬市では、この作付確認を毎年 8月に実施。JAやシルバー人材センターからおよそ300 人の人手を集めていましたが、作業負担が大きく、作業中の熱中症のリスクもありました。
テロップ:
作付確認
8月に一斉に実施
テロップ:
作業者数 約300人
テロップ:
熱中症のリスクなど 作業負担大
(映像:インタビューを受ける南相馬市 大谷公伸氏)
(映像:畑で作付確認を目視で行う様子)
(映像:現地確認票のアップ)
大谷公伸氏
調査員にとっても過酷ですし、現地確認票を設置しなければならない農家さんにも過酷ということで、この両方の立場からですね、確認業務の改善が必要であると。
テロップ:
南相馬市 農林水産部 農政課 課長補佐兼振興係長 大谷公伸氏
テロップ:
調査員にとっても過酷だった
テロップ:
現地確認票を設置する農家にも過酷だった
テロップ:
両方の立場から業務の改善が必要だと感じた
(映像:畑で作付確認を目視で行う様子)
ナレーション
およそ50年間変わらなかったという、作付確認の方法。そこで、注目されたのが…
テロップ:
調査方法 50年以上変わらず
(映像:インタビューを受ける南相馬市 大谷公伸氏)
大谷公伸氏
人工衛星を活用することになりました
テロップ:
‘‘人工衛星’‘を活用することになった
(映像:地球の周りを飛ぶ人工衛星のイメージ)
(映像:衛星画像データ)
(映像:福島県南相馬市、水田の実景)
ナレーション
南相馬市が衛星画像による作付確認を実現できた背景にあるのが、政府のすすめる「アナログ規制の見直し」です。
テロップ:
アナログ規制の見直し
(映像:現場での目視確認をしているアニメーション)
(映像:役所に出向く女性のアニメーション)
(映像:作業をする作業員イメージ)
(映像:個別型支援事業の様子)
ナレーション
「アナログ規制」とは、現場における人の目による確認や、役所における書面での対応など、アナログ的な手法を前提とする規制のことで、作業の効率化を妨げていることから、デジタル庁ではその見直しを主導しています。
テロップ:
現場での目視確認
テロップ:
書面での対応
テロップ:
アナログ規制=アナログ的な手法を前提とする規制
テロップ:
個別型支援事業の様子
(映像:地球の周りを飛ぶ人工衛星イメージ)
(映像:衛星画像データ)
(映像:農林水産省が改訂した実施要綱の画像)
ナレーション
今回の衛星による作付確認の実施は、昨年度、農林水産省が通知を見直し、衛星画像やドローンなどを用いることができると明記したことで実用化が進みました。
テロップ:
実施要綱(改訂後)
(4)対象作物の作付面積・生産数量の確認事務
(衛星画像、ドローン等を利用した確認を含む現地確認等)
(映像:インタビューを受ける農林水産省 福田泰正氏)
福田泰正氏
農林水産業、これに携わる方についてはやはり高齢化とかですね、また市町村等の自治体さんもなかなか人が削減されて、対応していただける方がどんどん減ってきている。アナログ規制、デジタル化はどんどんと進めていかなくてはいけない。
テロップ:
農林水産省 農産局 穀物課 経営安定対策室 福田泰正氏
テロップ:
農林水産業に携わる方については
テロップ:
高齢化が進み また市町村等の自治体も
テロップ:
人員削減により対応する人材も減ってきている
テロップ:
アナログ規制の見直し デジタル化については
テロップ:
どんどん進めていかなくてはいけない
(映像:南相馬市小高区役所外観)
(映像:職員が衛星データを確認する様子)
ナレーション
これを受けて、南相馬市は一部の作付確認に衛星データを活用。その結果、前年度に比べて人員や時間・経費がおよそ6割削減されました。
テロップ:
南相馬市 小高区役所
テロップ:
人員・時間・経費
6割削減(前年度比)
(映像:インタビューを受ける南相馬市 大谷公伸氏)
大谷公伸氏
調査員の方からは土日の現地確認の業務がなくなったので、土日家族と一緒に過ごせる時間が増えたとか、あとは熱中症にならなくて済んだとか、日焼けしなくて済んだよというようなコメントをいただいておりまして、人工衛星を活用した作付確認調査には相当のメリットがあったのかなと感じています。
テロップ:
南相馬市 農林水産部 農政課 課長補佐兼振興係長 大谷公伸氏
テロップ:
調査員からは土日の現地確認の業務がなくなったので
テロップ:
‘‘土日家族と一緒に過ごせる時間が増えた’’とか
テロップ:
あとは‘‘熱中症にならなくて済んだ’’とか
テロップ:
‘‘日焼けしなくて済んだよ’’というようなコメントをもらった
テロップ:
人工衛星を活用した作付確認調査には
テロップ:
相当のメリットがあったと感じている
(映像:福島県南相馬市、水田の実景)
ナレーション
また、デジタル技術が活用できるようになったことで、地域の産業にも変化が。
テロップ:
地域産業に変化
(映像:インタビューを受けるLAND INSIGHT 遠藤嵩大氏)
遠藤嵩大氏
やっと衛星を使って地方の課題を解決することができるようになって、本当に良かったなというふうに思いました
テロップ:
LAND INSIGHT 代表取締役 副社長 遠藤嵩大氏
テロップ:
やっと衛星を使って
テロップ:
地方の課題を解決することができるようになって
テロップ:
本当に良かったと思った
(映像:LAND INSIGHTの外観)
(映像:LAND INSIGHTの公式ウェブサイト画像)
(映像:パソコンを操作する遠藤嵩大氏)
ナレーション
衛星データを使った作付確認のサービスを提供しているこちらの会社は、南相馬市との実証事業をきっかけに、北海道から本社を移転。副社長の遠藤さんは福島県出身。規制の見直しが企業誘致へとつながったのです。
テロップ:
LAND INSIGHT(南相馬市)
テロップ:
公式ウェブサイトより
(映像:インタビューを受けるLAND INSIGHT 遠藤嵩大氏)
遠藤嵩大氏
こうやって事業を立ち上げてサービスの取組をする中で、地元と縁があって戻ってくるという機会がありまして、すごくうれしいなと思っていますし、住民サービスを向上させるための時間に職員さんの時間を使っていただくというふうに転換していくタイミングなのかなと思っていますので、貢献しなきゃいけないし、できるところはたくさんあると思っています。
テロップ:
LAND INSIGHT 代表取締役 副社長 遠藤嵩大氏
テロップ:
こうやって事業を立ち上げてサービスの取組をする中で
テロップ:
地元と縁があって戻ってくるという機会があり
テロップ:
すごくうれしいと思っているし
テロップ:
住民サービスを向上させるための時間に
テロップ:
職員さんの時間を使っていただくという
テロップ:
転換していくタイミングなのかなと思っているので
テロップ:
貢献しなきゃいけないし
テロップ:
できるところはたくさんあると思っている
(映像:橋イメージ)
(映像:ドローンを飛ばすイメージ)
(映像:仕事をする女性イメージ)
(映像:アナログ規制の見直し状況のグラフと数値)
ナレーション
農業分野だけではなく、例えば橋の点検におけるドローンの導入や、行政手続のオンライン化の実現など。アナログ規制を見直すことで業務負担軽減が期待されています。これまでに国のアナログ規制のおよそ9割以上が見直され、現在は見直しをもとに様々な技術を活用していくフェーズに入っています。
テロップ:
アナログ規制の見直し状況(法令・告知通達合計)※2025年5月30日時点
調査した規制12,205
見直しが完了した規制 7,983
見直しが必要な規制 8,162
見直し対象外の規制 4,043
(映像:福島県南相馬市小高区 浮舟文化会館の外観)
(映像:成果報告会の様子)
ナレーション
衛星による作付確認事業は他の自治体からも注目されています。
テロップ:
2025年4月南相馬市
テロップ:
人工衛星とDXを活用した
作付確認に関する成果報告会
(映像:成果報告会で発表をする大谷公伸氏)
(映像:成果報告会の投影映像)
大谷公伸氏
水稲・麦・大豆は過去3年間の蓄積した営農計画書のデータを教師データとして機械学習させました。 この結果、判定精度は95%以上確認できました。
テロップ:
南相馬市 大谷氏
テロップ:
水稲・麦・大豆は過去3年間の蓄積した 営農計画書のデータを
テロップ:
教師データとして機械学習させた
テロップ:
この結果、判定精度は95%以上確認できた
(映像:成果報告会で発表をする大谷公伸氏)
(映像:成果報告会参加者の様子)
ナレーション
4月に行われた実証事業の報告会では、参加した近隣自治体から期待の声も聞かれました。
(映像:インタビューに答える福島県川俣町 関川智久氏)
関川智久氏
体調を悪くした職員も実際におりますので、そういうところでかなり効率化を図れるのではないかなと思っている
テロップ:
福島県川俣町 農林振興課 農業振興係 係長 関川智久氏
テロップ:
体調を悪くした職員も実際にいるので
テロップ:
そういうところでかなり効率化を図れると思っている
(映像:福島県南相馬市、水田の実景)
ナレーション
デジタル社会に向けて進む、アナログ規制の見直し。その取組は、業務の効率化だけでなく、新たな技術や地域社会の発展へとつながり始めています。
(映像:インタビューを受ける大谷公伸氏)
(映像:ドローンが飛ぶイメージ)
(映像:地球の周りを飛ぶ人工衛星イメージ)
大谷公伸氏
国もアナログ規制の見直しを進めておりますので、その規制に応じて各自治体もデジタルの技術の導入とか人工衛星を使って業務改善していく時代なのかなと考えています。このような取組を2つ3つさらに増やしていきたいと考えています。
テロップ:
相馬市 農林水産部 農政課 課長補佐兼振興係長 大谷公伸氏
テロップ:
国もアナログ規制の見直しを進めているので
テロップ:
その規制に応じて各自治体も
テロップ:
デジタルの技術の導入や人工衛星を使って
テロップ:
業務改善していく時代だと考えている
テロップ:
このような取組を2つ3つさらに増やしていきたい