【代替テキスト】スムーズな被災者支援の実現へ 防災アプリ・システムのデータ連携実証実験
- 公開日:
(映像:2015年9月の鬼怒川が決壊している映像)
ナレーション:
2015年9月、大雨の影響で鬼怒川が決壊した茨城県常総市。
市の3分の1にあたる地域が浸水し、
4000人以上が一時避難するなど大きな被害が出ました。
(映像:石下総合体育館外観・内観)
その常総市で、デジタル庁は、
スマホの防災アプリ間でデータを連携させる実証実験を行いました。
(映像:カメラに向かって話す根本 深)
テロップ:
デジタル庁 企画官
根本 深
根本 深:
データ連携がされることによって、よりスムーズに
一人一人に適した支援が届く、
そういった形を目指していければなというふうに思っています。
テロップ:
「デジタル庁ニュース」
スムーズな被災者支援の実現へ
防災アプリ・システムのデータ連携 実証実験
(映像:体育館の中でスマホを使用した実証実験が行われている様子)
00:49~05:03 右上テロップ:
スムーズな被災者支援へ 防災アプリ・システムのデータ連携実証
ナレーション:
常総市で行われた水害発生時を想定した実証実験。
災害発生の通知や避難状況の登録、
避難所の入退所手続といった機能の異なる複数の防災アプリを使用。
登録する被災者の情報をアプリ間で連携させ、
効率的な避難につながるかを検証しました。
実験には常総市の市民などおよそ40人が参加。
参加者はそれぞれ役割をもって実験に臨みます。
(映像:緑の枠、黄色の枠、ピンクの枠でそれぞれ図解される参加者)
緑色は自力で避難できる人、
黄色は支援を必要とする人のサポート役、
ピンクと赤は高齢者などの配慮を必要とする人とケア役の2人1組です。
(映像:実証実験に臨む有田さん)
テロップ:
有田陽子さん
ナレーション:
参加者の1人、有田陽子さんです。
(映像:災害時の有田さんの自宅付近の写真)
鬼怒川近くに住む有田さんは、
10年前の水害時、家が床上まで浸水する被害にあいました。
(映像:カメラに向かって話す有田さん)
有田さん:
もう何にもない。建物の中は空っぽです。みんな流されちゃったんでね。
ナレーション:
当時、市からの避難の呼びかけは防災無線で知ったと言います。
有田さん:
防災無線が家の前にあるので、それで(避難指示が)流れてきましたよね。
でも、やっぱし10年前は皆さんそんな自覚ないよね。
「大丈夫だ」っていうのが、一番先に来た。
(映像:ケア役とペアを組んで実験に臨む有田さん)
ナレーション:
今回の実験では、有田さんは配慮が必要な人役で参加。
ケア役の人とペアでアプリを使います。
(映像:スマホを使って実証実験を行う人たちの様子)
実験はデータの連携がない場合と
ある場合の2通りに分けて行われました。
まず、データ連携がない場合、それぞれのアプリに名前や生年月日など
4つの個人情報を直接入力しなければなりません。
(映像:有田さんとケア役の人がスマホを操作する様子)
有田さんとケア役の男性:
これで一番下までいって…
編集完了すればいいのね。
いや難しいですね。
(映像:カメラに向かって話す有田さん)
有田さん:
教えていただいたりするからうまくいったんですが、
(情報を)入れるのに手間取ったところもありますね。
(映像:実験を行う人の手元のスマホの画面)
ナレーション:
一方、データの連携がある場合。
まずはマイナンバーカードを使用。
名前や生年月日など4つの個人情報について、
それぞれのアプリへの入力の手間を省くことができます。
さらに、個人情報の誤字脱字といった入力ミスも減り、
災害時の避難がよりスムーズになるといいます。
(映像:機械のサポート役の男性に教えてもらいながら操作する有田さん)
有田さんと機械のサポート役の男性:
基本情報を取得するというボタンがあります。
先ほど手入力で入力された情報がこちらにも自動で入力されている状態。
本当だ。
ナレーション:
また、避難所の入所や退所の情報も1度アプリに入力すれば、
自動で他のアプリに連携される仕組みに。
(映像:カメラに向かって話す有田さん)
有田さん:
最初よりも2回目の方がスムーズにいったような気がしますよね。
やっぱりスマホである程度の状況がわかるでしょう。
だから、自分の家族を確保した時点で助けにも行けるし、
10年前にこういうのあれば少し違うかったかなと思いますよね。
(映像:スマホを使って実証実験を行う人たちの様子)
ナレーション:
現在、スマホで使える防災アプリは200個以上あります。
ただ、必要な情報はアプリごとに入力しなければならず、
利用者への負担が大きいのが現状です。
このため、デジタル庁では、データの連携基盤を整備し、
民間の防災アプリ事業者と接続することを目指しています。
防災アプリ利用の効率化を図り、
住民の迅速な避難を促したいと考えています。
(映像:カメラに向かって話す根本 深)
テロップ:
デジタル庁 企画官
根本 深
根本 深:
実証実験で得られた成果を分析しまして、目標としては令和の8年度から
本格的にデータ連携基盤の構築が進められるように、
これからも検討を深めていきたいと思います。
データ連携がされることによって、よりスムーズに
一人一人に適した支援が届く、
そういった形を目指していければなというふうに思っております。
テロップ「デジタル庁」