【代替テキスト】令和6年能登半島地震の教訓を活かした防災D X
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(映像:能登半島地震の際の建物や道路が倒壊している写真)
ナレーション:
2024年1月1日、石川県で発生した令和6年能登半島地震。
発災直後の県内の避難者数は4万人を超えました。
道路に甚大な被害が出て、
(映像:自主避難所の写真)
ナレーション:
指定避難所以外の自主避難所が多数開設されるなど
避難者の情報把握が困難でした。
(映像:防災DX実証実験の様子)
ナレーション:
2025年2月、デジタル庁と石川県は
能登半島地震から見えた課題を解決する、
防災DXの実証を行いました。
(映像:カメラに向かって話す デジタル庁 古本裕史プロジェクトマネージャー)
テロップ:
デジタル庁
プロジェクトマネージャー
古本 裕史
古本マネージャー:
防災の業務の中でデジタルが使える場面というのは
多くあると思っております。
効率化をこういったデジタル機器を使い
進めていくということを考えています。
(映像:防災DX実証実験の様子)
ナレーション:
能登半島地震で浮き彫りとなった
避難所運営の大きな課題として、
(映像:課題テロップ)
ナレーション:
「避難者の情報把握」「多様な入所手続への対応」
「通信と電力の確保」がありました。
課題その1「避難者の情報把握」
(映像:避難所の写真)
ナレーション:
能登半島地震では広域避難や避難所間の移動も多く、
避難者の情報把握が課題に。
(映像:防災DX実証実験の様子)
ナレーション:
当時、入所退所の手続は紙に手書きというケースが多く、
情報の整理・集約に苦労しました。
(映像:マイナンバーカードをパソコンにかざす様子)
ナレーション:
実証では、入所手続にマイナンバーカードを使用。
カードをかざし暗証番号を入力するだけで完了するため、 手続がとてもスムーズに。
(映像:防災DX実証実験の様子)
ナレーション:
従来の手書きの手続と比べると、
避難所への入所者の把握にかかる時間は
10分の1に短縮できています。
別の避難所に移った場合でも、移動先で
マイナンバーカードをかざせば、移動手続が完了。
(映像:避難者情報のダッシュボード画面)
ナレーション:
誰がどの避難所にいるかが
リアルタイムで管理できるようになりました。
さらに・・・
担当者:
例えばこのふれあいプラザですと、68人入れるところに
今25人、37%の収容率であることをお示ししています。
ナレーション:
避難所ごとの入所人数などを確認することができ、
物資配布の管理に役立てることができます。
(映像:インタビューに答える実証参加者)
テロップ:
災害対策本部職員役
ナレーション:
実証の参加者は・・・
参加者:
カードをかざすだけで情報が全部反映されるのは
すごい有難いですし、
システムで完結できるのが、手間も減るし
情報共有もすごいわかりやすくなるので便利だと思います。
(映像:マイナンバーカードをタッチしてお弁当を受け取る様子)
ナレーション:
お弁当の受け取りや入浴施設利用時も
マイナンバーカードをタッチ。
(映像:避難者の利用状況画面)
ナレーション:
タッチデータを活用することで
行政サービスの利用状況を把握できます。
さらに、
(映像:見守りアラート画面)
参加者:
呼びかけの人が出た
ナレーション:
タッチデータを避難者の見守りに活用できます。
「見守りアラート」は、タッチデータに基づき
避難者を4段階に色分け。
緑は正常、
黄色はタッチの履歴が確認できないため注意など、
避難者のケアに役立てることができます。
(映像:実証で診療をする様子)
ナレーション:
また、マイナンバーカードを使うことで
適切でスムーズな診療が可能です。
服薬する薬の名前を覚えていなくても、マイナポータルと
連携することで薬剤情報などを確認できるため、
医師の適切な処置を受けることにつながります。
実証後、参加者に見守りアラートや医師の巡回時の
マイナポータルの有益性があるかと尋ねたところ、
どちらもすべての人が有益と回答しています。
(映像:課題テロップ)
ナレーション:
課題その2「多様な入所手続への対応」
(映像:防災DX実証実験の様子)
能登半島地震ではマイナンバーカードを持っていない、
家から持ち出せなかった避難者も多くいました。
そこで今回は、
マイナンバーカード以外による手続きも検証。
(映像:マイナンバーカード以外で入所手続きの実証をする様子)
ナレーション:
スマホアプリの操作や交通系ICカードのタッチと
4情報のパソコンへの入力作業でも入所手続きが可能に。
カードもスマホも持っていない避難者には
(映像:ホワイトカード)
ナレーション:
ホワイトカードと呼ぶ予備のICカードを配布。
(映像:ホワイトカードでの手続の実証の様子)
ナレーション:
申込用紙に記入しタブレットでその情報を読み込むことで、
特急発行のマイナンバーカードが届くまでの間、
行政サービスはタッチで使用できます。
どんな状況の避難者にもスムーズに対応できるよう
実証を行ないました。
(映像:課題テロップ)
ナレーション:
課題その3「通信と電力の確保」
(映像:防災DX実証実験の様子)
ナレーション:
能登半島地震では通信基地局の停電や損傷により
多くの避難所で通信途絶が発生。
通信環境がなければ、
避難所とのデータのやり取りができません。
(映像:スターリンク)
ナレーション:
そこで使われたのが
衛星インターネットアクセスサービス・スターリンク。
(映像:スターリンクを設置・使用する様子)
ナレーション:
電力を確保すれば、
衛星回線を使ったネット接続が可能になります。
実証では総務省とデジタル庁が連携し、
ポータブル電源を用いたスターリンクの設置体験を実施。
未経験者でもマニュアルをもとに
設置できるか検証しました。設置は20分程度で完了。
(映像:インターネットに接続が完了したパソコン画面)
担当者:
HPを開いていただくと、これで接続確認が完了になります。
(映像:カメラに向かって話す 総務省 北陸総合通信局無線通信部 諏訪公男部長・総務省 北陸総合通信局 防災対策推進室 川合徹室長)
テロップ:
総務省
北陸総合通信局 無線通信部
諏訪 公男 部長
総務省
北陸総合通信局 防災対策推進室
川合 徹 室長
総務省 川合徹 室長:
こういった訓練を受けた人たちが少しずつ増えてくれば、
機械がポンと避難所に届いた場合でもすぐに設置ができて、
通信環境の早期の復旧に
つながるというふうに考えております。
(映像:実証実験会場)
ナレーション:
実証を終えて
(映像:カメラに向かって話す 石川県 デジタル推進監室 丸山 道生 次長)
テロップ:
石川県
デジタル推進監室
丸山 道生 次長
石川県 デジタル推進監室 丸山 道生 次長:
広域避難されていく方の状況だったりとか、
去年石川県が苦労した経験を
反映した実験になっているということで、
そこは非常に有意義だったなと考えております。
今日参加されている皆さんが
圧倒的に楽になっているという声も聞けたので、
やっぱりデジタルの力というのは
上手く借りないといけないんだなと
感じることができたかなと思っています。
(映像:実証後のアンケート結果 円グラフ)
テロップ:
自治体職員
業務効率化を実感 96%
避難者役
避難者アプリを利用したい 100%
ナレーション:
実証後のアンケートでは、自治体職員の9割以上が手書きと
比べシステムを使うことで業務効率化を感じるとともに、
避難者役の方全員が
災害時には避難者アプリを利用したいと答えました。
(映像:カメラに向かって話す デジタル庁 国民向けサービスグループ 防災班企画官根本 深)
テロップ:
デジタル庁
国民向けサービスグループ
防災班企画官
根本 深
根本 深 企画官
デジタル庁としては、防災をデジタルで少しでも
効率化・高度化していけたらなというのが
一番の取組の想いで、
デジタルだけで全てが解決できるわけではないけれども、
デジタルでできるところはデジタルで最大限効率化して、
少ないマンパワーを、
人でないと作業できないところに集中してもらう、
そういった意味での防災DXというのを
進めていけたらなと思っています。