【代替テキスト】障害当事者と共に挑む デジタル庁のアクセシビリティとは
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テロップ:
「デジタル庁ニュース」
障害当事者と共に挑む
デジタル庁のアクセシビリティとは
(映像:アクセシビリティチームの3人が打ち合わせする様子)
00:09〜01:09 右上:
デジタル庁のアクセシビリティチーム
ナレーション:
アクセシビリティ向上へ、仕組みづくりを行う
デジタル庁のアクセシビリティチーム。
メンバーの大橋正司です。
(映像:カメラに向かって話す大橋 正司)
テロップ:
デジタル庁
サービスデザインユニット
大橋 正司
大橋 正司:
ウェブアクセシビリティに対する実装や、
あるいはそれに関連した規格、これを熟知している専門家チームです。
ウェブサイトの開発やアプリケーションの開発にも参画して
様々な助言や、レビューですね、活動を行っています。
(映像:アクセシビリティチームの3人が打ち合わせする様子)
ナレーション:
チームには、視覚障害のある当事者が参加、
実践的なアクセシビリティを担保しています。
伊敷政英もその一人です。
テロップ:
デジタル庁
サービスデザインユニット
伊敷 政英
(映像:カメラに向かって話す伊敷 政英)
伊敷 政英:
私には先天性の視覚障害があります。
今は両目とも視力ゼロの全盲です。
私はですね、アクセシビリティの専門家としての知識ですとか経験、
それから視覚障害のある当事者としての経験とか視点ですね、
この両方をもってウェブアクセシビリティの改善に取り組んでいます。
(映像:アクセシビリティチームの3人が打ち合わせする様子)
01:10〜01:19 右上:
障害当事者のいるアクセシビリティチーム
ナレーション:
障害のある当事者が開発の各段階で直接関与するのは
世界的にみても充実した体制だといいます。
そもそも、アクセシビリティとは何を意味するのでしょうか?
01:20〜03:20 右上:
アクセシビリティとは?
(映像:カメラに向かって話す大橋 正司)
大橋 正司:
ウェブサイトやアプリ上で提供されている
情報へのアクセスのしやすさに関する言葉です。
多様なアクセスのしにくさを抱えている方に対して、
しっかりと使えるのかどうか、あるいは情報を取得できるのかどうか
というところを示すものです。
(映像:PC操作を行う伊敷 政英、点字に触れる手元の画像、PC操作を行う人の手元の画像)
ナレーション:
アクセシビリティが担保できている状態とは一般的に
「目が見えなくても情報が伝わる、操作できること」
「キーボードだけで操作できること」
(映像:色分けされた世界地図のイラスト、動画が流れるPC画面に字幕が出ている映像)
「一部の色が区別できなくても情報が欠けないこと」
「音声が聞こえなくても何を話しているのか分かる」
などの状態を言います。
(映像:PC操作を行う伊敷 政英)
♪スクリーンリーダーの音声
視覚障害のある伊敷は、文字情報を音声として出力する
スクリーンリーダーと呼ばれるソフトを使用し、
ウェブサイトを閲覧します。
(映像:デジタル庁のHP画面がスクロールされる動画)
しかし、スクリーンリーダーは、 イラスト、写真といった
画像情報を説明する代替テキスト「ALT」と呼ばれる
テキストデータがなければ機能しません。
(映像:芝生を茶色い犬が中央から手前に向かって走っていて、後ろから男の子が追いかけている写真)
例えばウェブサイトを閲覧するとき、この画像には
「芝生を茶色い犬が中央から手間に向かって走っていて、後ろから
男の子が追いかけている写真」という代替テキストが必要になります。
(映像:カメラに向かって話す大橋 正司)
大橋 正司:
アクセシビリティの恩恵を受ける方の数というのは
日本だけを見ても少なくとも610万人以上いるというふうに言われています。
アクセシビリティが担保された状況というのがしっかりと作れると、
目が見えない方であっても、あるいは耳が聞こえない方であっても、
ウェブ上の情報やアプリケーションにアクセスできる・使えると。
(映像:アクセシビリティチームの3人が打ち合わせする様子)
ナレーション:
アクセシビリティはサービス開発の現場でも欠かせない存在となっています。
(映像:カメラに向かって話す森 一譲)
03:21〜03:53 右上:
開発初期から進めるアクセシビリティ
テロップ:
デジタル庁
プロダクトマネージャーユニット
森 一譲
マイナポータルの開発を担当する森一譲に聞きました。
森:
2024年にリリースしたマイナポータルの開発において、
プロジェクトを進めていく初期の段階からアクセシビリティチームに
入っていただいております。
(映像:マイナポータルの使用画面がスクロールされる様子)
私の経験上、プロジェクト初期の段階にデザイン作成時に
アクセシビリティの専門家に入っていただいて
会話するようなことは少ないと思いますね。
(映像:カメラに向かって話す森 一譲)
初期の段階から参加いただくことで、
アクセシビリティ要件を早期に取り入れることができますので、
高い品質を実現できています。
(映像:PC操作を行う伊敷 政英)
03:53〜04:20 右上:
アクセシビリティ担保の難しさ
ナレーション:
ただ、JIS規格など、アクセシビリティの基準を満たすだけでは
アクセシビリティを十分に担保できないこともあると言います。
(映像:カメラに向かって話す大橋 正司)
大橋 正司:
様々な障害のある実際の障害の当事者の専門家の方や、チェックを
ご担当いただける方に入っていただくことによって、アクセシビリティの検証を
行うということが非常に大切だというふうに考えています。
(映像:カメラに向かって話す伊敷 政英)
04:20〜04:45 右上:
行政におけるアクセシビリティの重要性
伊敷 政英:
行政のウェブサイトやアプリというのは、
他のサービスで代替できない、ということがあります。
他のサービスを使って同じ手続きができるか、
というとできないわけですね。
障害者差別解消法に基づく基本方針においても
ウェブサイトやアプリなどを誰でも使えるように
環境整備をするということが努力義務として求められています。
(映像:アクセシビリティチームが打ち合わせする様子)
04:45〜05:43 右上:
アクセシビリティ専門家の採用活動
ナレーション:
デジタル庁はアクセシビリティの専門家の採用活動にも
力を入れています。
採用担当の渡部沙和は言います。
(映像:カメラに向かって話す渡部 沙和)
テロップ:
デジタル庁
ヒューマンリソースユニット
渡部 沙和
渡部 沙和:
アクセシビリティの確保や推進のためには、まだまだ専門家が足りません。
デジタル庁ではアクセシビリティの経験や知識を持った専門家を
民間専門人材として採用するだけではなくて、
専門家を目指したいと思っている障害当事者で業務未経験の方の採用を
ハローワークと連携しながら進めています。
(映像:アクセシビリティチームが打ち合わせする様子)
同じアクセシビリティチームには、
ロールモデルとなるような障害のある専門家も在籍をしています。
(映像:カメラに向かって話す渡部 沙和)
まずは業務を通じてアクセシビリティの正しい知識や経験を積んでいただき、
将来的には公共性の求められる他省庁や地方自治体だけではなく、
事業者でも幅広く活躍していただきたいと考えています。
(映像:ウェブアクセシビリティ導入ガイドブックがスクロールされる動画)
ナレーション:
デジタル庁は、ウェブアクセシビリティを解説するガイドブックを公開。
今後、さらなる利用を促したい考えです。
(映像:カメラに向かって話す伊敷 政英)
05:54〜06:38 右上:
すべての人に重要なアクセシビリティ
伊敷 政英:
デジタル庁のミッションには、誰一人取り残されない、
という言葉が含まれています。
だからこそ、アクセシビリティ確保に対する意識が庁内で共有されています。
(映像:カメラに向かって話す大橋 正司)
大橋 正司:
アクセシビリティは自分には関係がないという話ではないというふうに
思っていただきたいなと思っています。
例えば老眼が進行してしまったとか、耳が少し聞こえにくくなってしまった時に、
従来通りにウェブやアプリケーションを使うということが
難しくなってきてしまいます。
そういった状況というのはどなたでも起こりうることですので、
全ての方にとって重要な試みなんだということをご理解いただきたく思います。
テロップ:「デジタル庁」