本文へ移動

【代替テキスト】時代に求められるアーキテクチャの設計とは? デジタル庁CA(チーフアーキテクト) 本丸達也

00:00〜00:13

本丸:アーキテクト アーキテクチャはどうつくるかというのは

全体で最適を目指すというところ

アーキテクチャで解が出せるかどうかですね

ここが今 壁といえば壁で

徐々にですけれども 光が見えてくるかな

というところかなと思います

テロップ「デジタル庁ニュース」

「時代に求められるアーキテクチャの設計とは? デジタル庁CA(チーフアーキテクト) 本丸達也」

00:24〜01:07

本丸:瀬戸内育ちでして 子供の頃から海のそばで育ってきました

大学在学中だったんですけれども 外資系のソフトウェア会社に勤めておりました

外資の経営層を見ていただけばわかりますけれども かなりエンジニアですよね

自分たちでつくってきましたという人たちがいらっしゃる

他方 日本においてエンジニアが

インテグレーターというのか開発会社というのか

なかなかそういうところの立場で全体を指揮しているというところはかなりレアかなと

国の組織も含めてそうかなというふうに思っておりました ですので

ものをつくる ものをつくって考えるという人たちが ちゃんと国の施策とか実装にかかわるとか

こういう機会があるんだったら

自分も何らかの寄与ができるのではないかというふうに思って参画いたしました

テロップ「テーマ①現在取り組んでいるプロジェクトは?」

01:13〜01:34

本丸:デジタル庁ではですね

「公共サービスメッシュ」と総称しておりますけれども 国自治体のデータの連携基盤ですね

こちらの開発を今進めております

今後2025年を超えて連携基盤の新しい姿として

公共サービスメッシュっていうのが立ち上がってくるんですけれども

そちらの設計でだんだん実装に入ってくるかなと思っております

テロップ「テーマ②アーキテクチャとは?」

01:39〜02:38

本丸:建築であれば構造そのものですね

概念的な話で申し上げれば どういうレイヤーでできているのか どういうところに接続点があるのか

どういうコンポーネントが必要なのか

例えばデータのアクセスをここから確実にしてくださいと

変なところからすると ちゃんとそれが管理できないのでというところ

これも一つアーキテクチャかなというふうに思っております

ただそれをそれぞれのプロジェクトに落としていくと

もう少し具体にフォーカスしないといけないので

どういうようなAPIゲートウェイでどこに接続していくのか

どういうような情報をメトリクスとしてとっていくのかという話ですね

だんだん解像度といいますか 具体性を持つというところになってきますけども

そこのズームアウトした姿なのか ズームインした姿なのかによって

話を変えないといけないというところですね

構造が解像度高いか 解像度低いかというところを自由に行き来できるかどうか

それがアーキテクチャそのものの説明になりますし

アーキテクトはその役割を担うということになるかなと思っています

テロップ「テーマ③理想的なアーキテクトのつくり方とは?」

02:44〜03:58

本丸:技術的なところで申し上げれば

アーキテクト、アーキテクチャをどうつくるかというのは全体で最適を目指すというところ

これは言葉どおり簡単なわけではなくて まずはミクロですね 小さなもの

これがどうあるべきかAs-Isを調べる

その上で それを積み上げる形で少なくとも現状のアーキテクチャーを定義します

そこの色々なパーツが揃ってから「203X」をどうしていくのかとかですね

直近であれば「2025」をどうするかというところを仕上げていくというところですね

ミクロから先程のマクロに

つないでいくというところですけれども

理想論でエンジニアの立場でいえば ミクロとマクロが同じような構成でできているというのが一番つくりやすいですね

技術以外のところですね 具体的に申し上げればですね ステークホルダーの調整になっています

国は府省もありますし 自治体もあると

要は数千のステークホルダーがいる中でみなさんが望むもの

こうあるべしというのは個々にあるんですけれども

それを通すと全体がバラバラになってしまう

では2025はこうである 2030だと譲ってこうであるというところを

色々な形でバーターにしながら

みなさんの腑に落とすというところ

これが実際にはアーキテクチャをつくるというのを役割としては大きいかなというふうに思っています

テロップ「テーマ④現在の課題は?」

04:04〜04:51

本丸:具体として少し申し上げれば やはり地方の現状ですね

人工的に縮退とかですね 年齢的にどうかとか

色々あると思いますけれども それはもうどうしても抑えられない

その流れになっていますので ではそうじゃない地方の輝き方ですね

これは経済のことをいうのか 生活の質のことをいうのか両方重なっているかなと思いますけれども

こういうところに対してアーキテクチャで解が出せるかどうかですね

ここが今 壁といえば壁で

例えば準公共とか 色々な意味でみなさん一緒にできないかとかですね

安全・安心を考えれば 住民情報、個人情報を扱ってますので

それをしっかりと分離した上で分散した上でできるのかどうかですね

これからの課題解決のエンジンにしていこうというふうに今やっておりますので

徐々に徐々にですけども 光が見えてくるかなというところかなと思います

テロップ「テーマ⑤時代に求められるアーキテクチャとは?」

04:57〜05:56

本丸:一般的には10年ぐらいで

今の基盤としてつくっているアーキテクチャが変わる 完全にスイッチするという前提で設計しないと

アーキテクチャが固まった不変なものだとするとですね

それがコチコチで改造にコストがかかってというところになってきますので

そこはもしアーキテクトであるなら避けないといけないかなというふうに思っています

建築で今の主流というのは解体のしやすさなんですよね

解体っていうのは色々なゴミが出ますし色々なホコリも出ますので

サステナブルとかリユースとかそれを考えてそこを最優先にしましょうというアプローチですね

時代が変わっても有効に使えるフレキシビリティのところ

例えば今デジタル庁においては APIのゲートウェイと基盤のところで2つ持ってますけども

そこを返すことで中身がぐちゃぐちゃであったとしても

ちゃんと移行ができるようになるというところに設計をしておりますので

そういう思想であれば世の中 そのうち変わるだろうというところにもちゃんとマッチできますし

移行コストから再設計コストもだいぶ小さくできるんじゃないかなというふうに思っております

テロップ「テーマ⑥2030年代のアーキテクチャのあるべき姿とは?」

06:01〜06:51

本丸:今 色々なものが

個々の一つ一つの自治体で一つのある分野のシステムをつくる

それが1,700個とか 一部は共同調達とかして複数の自治体で共用しているものもありますけれども

そういうものを個々で考えたらだんだん難しくなると思うんですね

そういう意味ではそういうものをどう共用化していくのかっていうところですね

デジタル庁といいますか

そもそもデジタルのエンジニアとか企業体とかが支援できるかどうか ここが重要になってくるかなというふうに思っております

みなさんが共用化したもの もしくはそのデータを

安全・安心を担保した上で 無害化した上で

EBPM(エビデンスに基づいた政策立案)という言葉だけでいいのか分かりませんけども

何らかの形で使えるようにするというところは この国の住民の生活の質にもつながりますし

企業活動でもいい影響があるのかなと思っております

テロップ「テーマ⑦デジタル化の先にある未来とは?」

06:57〜07:59

本丸:これは私のテーマの一つかなと思いますけれども

やはり今東京一辺倒でデジタルの人たちが集まっているというところですね

データに関してはこの国は実質的にはシングルコアみたいな形で機能しているというところですね

そこをどうマルチコアにするのか 場合によってはメニーコアにしていくのかというところは私はいつも思っているところです

地域 少なくとも県庁所在地があったりですね

中核都市があるわけで

その中でデジタルとして世界水準に学べる未来が2035年ぐらいからできるといいかなというふうに思っております

そこにはですね 教育機関も必要だと思っておりまして

そこに国立の工学部があったりして もしくはそのアーキテクチャという観点でいけば

別に情報だけに限らずですね 世の中のありとあらゆるものが

アーキテクチャに含まれるわけですから そういう人材がちゃんと育つ、輩出する

その出口となる受入れの企業があるとか機関があるとかですね

こういうところをしっかりと

みなさんで考えていただけると変わり得るのかなと思っています

テロップ「デジタル庁」