【代替テキスト】4人の神戸市職員が語る「行政×データ利活用」のリアル
- 公開日:
00:00:01,968 --> 00:00:06,506
各自治体で進む行政データの利活用
00:00:06,506 --> 00:00:11,111
兵庫県神戸市は特に積極的にデータ利活用に取り組み
00:00:11,111 --> 00:00:14,914
EBPMを推進している自治体の一つです
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行政を取り巻く変化に
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スピード感を持って対応していくため
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データ分析や可視化を内製化し 全庁で共有できる仕組みを構築
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データ活用人材の育成研修にも取り組む
00:00:29,763 --> 00:00:34,734
神戸市のデータ利活用の実態とDIY精神に迫ります
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神戸市役所でデータ利活用に取り組んでいる
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松尾康弘さん 中川雅也さん 平川誌帆さん
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そしてクラウドやデータ連携基盤の環境構築に取り組む石田真智さん
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4人が行政×データ利活用について語りました
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神戸市では
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庁内データ連携基盤を構築して
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データの蓄積、可視化 それからダッシュボードを職員が作成して
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庁内で共有するという取り組みを進めています
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作成したダッシュボードは庁内のポータルサイトである
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「神戸データラウンジ」というところで全員が見れるようにして提供していっています
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今まではですね データを使って
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資料をつくるということがすごく時間がかかっていて
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それを収集から可視化までを短縮してですね
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政策検討の初期段階からデータを活用して
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全員が 職員全員が議論できるようになったというのが
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大きな変化かなと感じています
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能登の自信があったかと思うんですけど 対口支援で神戸市から珠洲市の方に広報課が行っているんですけど
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そこで広報課の人は「人口が知りたい 人口と年齢の分布が知りたい」ということを言われて
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うちの方に問い合わせがあったんですね
00:02:22,308 --> 00:02:27,213
そういう話であれば すでに可視化されたダッシュボードがありますよということで案内して
00:02:27,213 --> 00:02:28,381
それを使って
00:02:28,681 --> 00:02:32,552
今後の支援に活かしていくという話はありました
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「神戸データラボ」についていうと
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もともとは市民と対話する際に
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少しでもデータがあった方がより説得力があるというか
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その地域がどれぐらい高齢化しているのかとか そういうのをデータで見て情報を共有しておくことで
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よりその議論をしやすくなる
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もともと国のオープンデータですし公開してもいいんじゃないかということで
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公開をはじめたっていうところがあります
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保育所の最適配置ということで 原課と一緒に分析したことがあります
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各保育所にどこから通っているのかとか 何キロ圏内で通っているのかみたいなことを可視化したり
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あと将来人口を推計と照らし合わせて入所率が
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どれぐらいなのかとか どれくらいになっていきそうなのかという需要予測を行ったり
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少し税のデータを活用してですね
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2歳の子どもを持つお母さんの働く割合ということですね
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それがどれぐらいになるのかというのを調べたりして
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時系列で少し調査したりしながら効果を見極めていったとか将来の需要を見据えて分析するということをやりました
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行政が持っているデータってすごく多岐にわたりますので
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これまでは紙で申請をしてもらって それを職員が
目で見て確認をしていたものを
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データで自動で突合することによって速やかに審査を行って
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市民の方に結果を通知できるというような業務改革も進めております
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ゆくゆくはそういうデータを集めて必要なサービスのプッシュ通知であるとか
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そういうところまでスマートシティの取り組みとして発展していければいいなというふうには思っています
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データを内製する意義というと
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やっぱり政策を考える立場の職員が自分でデータを使うことで
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一番実態に即した分析ができるというのは大きいと思います
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また研究者に分析を依頼することもあるんですけど
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職員側からのフィードバックに対して返ってくるレスポンスに
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タイムラグがあったりするのでそういったところを自分たちでつくるとすぐに欲しいデータが手に入って
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自分たちが見たいものをすぐつくれるというのが大きいところかなと思います
00:04:56,095 --> 00:05:00,600
それを実際に使う職員の声とかっていうのを聞きながら
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横についてもらいながら もっとこういうのが見たいとか
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そういう話をしながらつくっていけることによって いい分析になっていくのかなっていうのは感じます
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内製が進んだっていうところでいうと
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政策を考える部署と
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統計の部署とあとデータ利活用を進める部署というのが
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ひとつになっていたっていうのもすごく大きいと思うんですね
00:05:23,923 --> 00:05:30,763
この自治体におけるデータ分析でよく分析されるのがやっぱり人口なんですね 人口データを可視化していく
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どういう政策を使いたいかというのを直に聞きながら
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こういう政策を打ちたいのであれば こういう人口のデータの見せ方があるんじゃないか
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こういう分析の仕方があるんじゃないかというところがあったので
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この3つのラインが揃ったので内製がしやすかったというのはあると思います
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データだけ出してもなかなか理解してもらえないんですね データを可視化するっていうのが
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このデータ分析の第一歩やなというのがすごくあって
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深掘りをしていくとどんどんデータの理解も深まっていくし 業務の改善点も見えてくるし
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効率化というのもできてくるんですね
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ホームページにダッシュボードを埋め込んで発信するようになってですね
00:06:12,138 --> 00:06:17,610
それはすごく好評で情報発信とか分析についても
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すごく有用なツールだということが幹部にも認知されるようになってですね
00:06:22,448 --> 00:06:28,421
そこから加速度的に活動が早く広まっていったかなというふうに感じています
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人材育成で
00:06:35,461 --> 00:06:41,467
一番大事にしたいのがこれもやっぱりDIY 自分たちでするというところを大事にしていまして
00:06:41,467 --> 00:06:46,172
神戸市では教える方も職員でやっています
00:06:46,172 --> 00:06:54,147
なぜかというと技術を使える人が増えたとしても その人が優秀で使えたとしても
00:06:54,147 --> 00:06:58,017
その次がないとやっぱりデータ分析って続いていかないし
00:06:58,017 --> 00:07:00,353
人材育成も続いていかないんですね
00:07:00,353 --> 00:07:05,391
技術を教えられる人を育てていくというところをポイントとして考えています
00:07:05,525 --> 00:07:10,730
デジタル戦略部で「DX人材育成枠」の制度がありまして
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デジタル戦略部が人材育成のために募集するんですけども
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その一期生が石田になります
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デジタル戦略部では DX全般という幅広い枠で庁内公募を行っておりまして
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毎年2名 一般の事務職員から希望者を募って配属をするという制度をとっています
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私も全くそういうシステムとかデータのバックグラウンドがないところから
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専門的なプロジェクトにアサインされて、
00:07:43,963 --> 00:07:50,269
その中でOJTでいろいろ学ばせてもらうということができていてすごく勉強になっているなと思っています
00:07:50,269 --> 00:07:53,172
神戸市の育成プログラムは3段階あって
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データエキスパート、データアナリスト、データユーザーってあるんですが その一番上のデータエキスパートっていう人たちは
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技術を持っているだけではなくて その技術
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あるいはデータの文化というのを広めていける人というふうに定義しています
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私も今も3年目なので 2期生3期生の庁内公募の枠の後輩に対しては
00:08:17,463 --> 00:08:18,898
やっぱりプロジェクトを通して
00:08:19,131 --> 00:08:24,270
その人たちがやりたいスキルを身につけられるように一緒にやっていけたらとは思ってはいます
00:08:29,242 --> 00:08:30,943
データって聞くと
00:08:30,943 --> 00:08:38,017
ハードルが高いって思われてしまうと思うんですけど 実際やってみるとすごい面白いし
00:08:38,017 --> 00:08:39,719
結構便利だったりするので
00:08:39,752 --> 00:08:45,858
こういうツールがあるよとか そういうのを知ってもらうところがすごい大事だと思っていますし
00:08:45,858 --> 00:08:52,732
「こういうことしてみたらいいんじゃない?」とか そういうのって会話から生まれていくのかなっていうのもあるので
00:08:52,732 --> 00:08:57,403
まずそういうコミュニケーションというか風通しっていうのもすごい大事なのかなと思っています
00:08:57,403 --> 00:09:00,606
まずはやってみてほしいなと思います
00:09:01,374 --> 00:09:04,810
BIツールの良いところって何かっていうと
00:09:04,810 --> 00:09:09,582
色々なことをどんどん試して失敗できるってことなんですね
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失敗を積み重ねてやっと少しの成功がつかめるものだと思うので
00:09:14,420 --> 00:09:17,123
ぜひ一緒に失敗していけたらと思ってます
00:09:17,123 --> 00:09:24,764
データ利活用って それを実際に使う人に見てもらってフィードバックをもらった時ってまた全然違う感想がもらえたりするんです
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なので自分でいろいろ試してみた結果を
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他の人に見てもらってフィードバックをもらうという経験をしてもらえると さらに広げていきやすくなるかなと思います
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この取り組みも一人で始めたというところから 色々実験を繰り返しながら
00:09:40,246 --> 00:09:44,250
理解を得ながらどんどんプロジェクトを大きくしていったというところがあるので
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小さくはじめて失敗を繰り返しながらも大きく育てていくという それがすごく重要かなというふうに思います
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神戸市で進む「行政×データ利活用」
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小さくはじめたプロジェクトが
00:09:57,363 --> 00:10:05,771
今や人材育成を伴いながら業務改革やより良いサービス提供といった大きな成果につながっています
00:10:05,771 --> 00:10:09,508
「行政×データ利活用」の第一歩はやってみること
00:10:09,775 --> 00:10:16,482
データに触れてみることで データが持つ面白さや
利活用の可能性に気づくことができるはずです