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【代替テキスト】4人の神戸市職員が語る「行政×データ利活用」のリアル

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各自治体で進む行政データの利活用

00:00:06,506 --> 00:00:11,111

兵庫県神戸市は特に積極的にデータ利活用に取り組み

00:00:11,111 --> 00:00:14,914

EBPMを推進している自治体の一つです

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行政を取り巻く変化に

00:00:17,183 --> 00:00:19,886

スピード感を持って対応していくため

00:00:19,886 --> 00:00:26,159

データ分析や可視化を内製化し 全庁で共有できる仕組みを構築

00:00:26,159 --> 00:00:29,462

データ活用人材の育成研修にも取り組む

00:00:29,763 --> 00:00:34,734

神戸市のデータ利活用の実態とDIY精神に迫ります

00:00:44,611 --> 00:00:48,048

神戸市役所でデータ利活用に取り組んでいる

00:00:48,048 --> 00:00:57,223

松尾康弘さん 中川雅也さん 平川誌帆さん

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そしてクラウドやデータ連携基盤の環境構築に取り組む石田真智さん

00:01:06,433 --> 00:01:11,037

4人が行政×データ利活用について語りました

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神戸市では

00:01:18,178 --> 00:01:21,581

庁内データ連携基盤を構築して

00:01:21,614 --> 00:01:26,719

データの蓄積、可視化 それからダッシュボードを職員が作成して

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庁内で共有するという取り組みを進めています

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作成したダッシュボードは庁内のポータルサイトである

00:01:34,994 --> 00:01:39,799

「神戸データラウンジ」というところで全員が見れるようにして提供していっています

00:01:40,166 --> 00:01:44,237

今まではですね データを使って

00:01:44,237 --> 00:01:48,508

資料をつくるということがすごく時間がかかっていて

00:01:48,541 --> 00:01:53,646

それを収集から可視化までを短縮してですね

00:01:53,646 --> 00:01:57,750

政策検討の初期段階からデータを活用して

00:01:57,750 --> 00:02:00,520

全員が 職員全員が議論できるようになったというのが

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大きな変化かなと感じています

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能登の自信があったかと思うんですけど 対口支援で神戸市から珠洲市の方に広報課が行っているんですけど

00:02:12,432 --> 00:02:19,873

そこで広報課の人は「人口が知りたい 人口と年齢の分布が知りたい」ということを言われて

00:02:19,873 --> 00:02:22,308

うちの方に問い合わせがあったんですね

00:02:22,308 --> 00:02:27,213

そういう話であれば すでに可視化されたダッシュボードがありますよということで案内して

00:02:27,213 --> 00:02:28,381

それを使って

00:02:28,681 --> 00:02:32,552

今後の支援に活かしていくという話はありました

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「神戸データラボ」についていうと

00:02:36,089 --> 00:02:39,826

もともとは市民と対話する際に

00:02:39,859 --> 00:02:44,497

少しでもデータがあった方がより説得力があるというか

00:02:44,497 --> 00:02:52,939

その地域がどれぐらい高齢化しているのかとか そういうのをデータで見て情報を共有しておくことで

00:02:52,939 --> 00:02:54,807

よりその議論をしやすくなる

00:02:55,074 --> 00:03:00,847

もともと国のオープンデータですし公開してもいいんじゃないかということで

00:03:00,847 --> 00:03:03,850

公開をはじめたっていうところがあります

00:03:08,555 --> 00:03:14,260

保育所の最適配置ということで 原課と一緒に分析したことがあります

00:03:14,260 --> 00:03:20,133

各保育所にどこから通っているのかとか 何キロ圏内で通っているのかみたいなことを可視化したり

00:03:20,133 --> 00:03:24,237

あと将来人口を推計と照らし合わせて入所率が

00:03:24,237 --> 00:03:30,310

どれぐらいなのかとか どれくらいになっていきそうなのかという需要予測を行ったり

00:03:30,310 --> 00:03:32,845

少し税のデータを活用してですね

00:03:32,845 --> 00:03:38,484

2歳の子どもを持つお母さんの働く割合ということですね

00:03:38,484 --> 00:03:43,323

それがどれぐらいになるのかというのを調べたりして

00:03:43,323 --> 00:03:51,631

時系列で少し調査したりしながら効果を見極めていったとか将来の需要を見据えて分析するということをやりました

00:03:51,631 --> 00:03:54,534

行政が持っているデータってすごく多岐にわたりますので

00:03:54,534 --> 00:03:59,072

これまでは紙で申請をしてもらって それを職員が

目で見て確認をしていたものを

00:03:59,439 --> 00:04:03,509

データで自動で突合することによって速やかに審査を行って

00:04:03,576 --> 00:04:08,214

市民の方に結果を通知できるというような業務改革も進めております

00:04:08,214 --> 00:04:12,752

ゆくゆくはそういうデータを集めて必要なサービスのプッシュ通知であるとか

00:04:13,086 --> 00:04:19,425

そういうところまでスマートシティの取り組みとして発展していければいいなというふうには思っています

00:04:24,530 --> 00:04:27,433

データを内製する意義というと

00:04:27,433 --> 00:04:32,538

やっぱり政策を考える立場の職員が自分でデータを使うことで

00:04:32,639 --> 00:04:36,409

一番実態に即した分析ができるというのは大きいと思います

00:04:36,776 --> 00:04:42,115

また研究者に分析を依頼することもあるんですけど

00:04:42,115 --> 00:04:45,451

職員側からのフィードバックに対して返ってくるレスポンスに

00:04:45,618 --> 00:04:51,357

タイムラグがあったりするのでそういったところを自分たちでつくるとすぐに欲しいデータが手に入って

00:04:51,491 --> 00:04:55,328

自分たちが見たいものをすぐつくれるというのが大きいところかなと思います

00:04:56,095 --> 00:05:00,600

それを実際に使う職員の声とかっていうのを聞きながら

00:05:00,600 --> 00:05:03,736

横についてもらいながら もっとこういうのが見たいとか

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そういう話をしながらつくっていけることによって いい分析になっていくのかなっていうのは感じます

00:05:11,811 --> 00:05:15,214

内製が進んだっていうところでいうと

00:05:15,214 --> 00:05:17,150

政策を考える部署と

00:05:17,383 --> 00:05:20,753

統計の部署とあとデータ利活用を進める部署というのが

00:05:20,953 --> 00:05:23,923

ひとつになっていたっていうのもすごく大きいと思うんですね

00:05:23,923 --> 00:05:30,763

この自治体におけるデータ分析でよく分析されるのがやっぱり人口なんですね 人口データを可視化していく

00:05:31,230 --> 00:05:34,534

どういう政策を使いたいかというのを直に聞きながら

00:05:34,534 --> 00:05:38,538

こういう政策を打ちたいのであれば こういう人口のデータの見せ方があるんじゃないか

00:05:38,538 --> 00:05:41,774

こういう分析の仕方があるんじゃないかというところがあったので

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この3つのラインが揃ったので内製がしやすかったというのはあると思います

00:05:47,246 --> 00:05:53,052

データだけ出してもなかなか理解してもらえないんですね データを可視化するっていうのが

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このデータ分析の第一歩やなというのがすごくあって

00:05:57,256 --> 00:06:02,862

深掘りをしていくとどんどんデータの理解も深まっていくし 業務の改善点も見えてくるし

00:06:04,030 --> 00:06:05,998

効率化というのもできてくるんですね

00:06:05,998 --> 00:06:12,138

ホームページにダッシュボードを埋め込んで発信するようになってですね

00:06:12,138 --> 00:06:17,610

それはすごく好評で情報発信とか分析についても

00:06:17,610 --> 00:06:22,315

すごく有用なツールだということが幹部にも認知されるようになってですね

00:06:22,448 --> 00:06:28,421

そこから加速度的に活動が早く広まっていったかなというふうに感じています

00:06:33,526 --> 00:06:35,461

人材育成で

00:06:35,461 --> 00:06:41,467

一番大事にしたいのがこれもやっぱりDIY 自分たちでするというところを大事にしていまして

00:06:41,467 --> 00:06:46,172

神戸市では教える方も職員でやっています

00:06:46,172 --> 00:06:54,147

なぜかというと技術を使える人が増えたとしても その人が優秀で使えたとしても

00:06:54,147 --> 00:06:58,017

その次がないとやっぱりデータ分析って続いていかないし

00:06:58,017 --> 00:07:00,353

人材育成も続いていかないんですね

00:07:00,353 --> 00:07:05,391

技術を教えられる人を育てていくというところをポイントとして考えています

00:07:05,525 --> 00:07:10,730

デジタル戦略部で「DX人材育成枠」の制度がありまして

00:07:12,365 --> 00:07:15,935

デジタル戦略部が人材育成のために募集するんですけども

00:07:16,302 --> 00:07:19,305

その一期生が石田になります

00:07:20,239 --> 00:07:26,779

デジタル戦略部では DX全般という幅広い枠で庁内公募を行っておりまして

00:07:26,779 --> 00:07:36,122

毎年2名 一般の事務職員から希望者を募って配属をするという制度をとっています

00:07:36,122 --> 00:07:41,360

私も全くそういうシステムとかデータのバックグラウンドがないところから

00:07:41,360 --> 00:07:43,863

専門的なプロジェクトにアサインされて、

00:07:43,963 --> 00:07:50,269

その中でOJTでいろいろ学ばせてもらうということができていてすごく勉強になっているなと思っています

00:07:50,269 --> 00:07:53,172

神戸市の育成プログラムは3段階あって

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データエキスパート、データアナリスト、データユーザーってあるんですが その一番上のデータエキスパートっていう人たちは

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技術を持っているだけではなくて その技術

00:08:04,350 --> 00:08:09,088

あるいはデータの文化というのを広めていける人というふうに定義しています

00:08:09,188 --> 00:08:17,463

私も今も3年目なので 2期生3期生の庁内公募の枠の後輩に対しては

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やっぱりプロジェクトを通して

00:08:19,131 --> 00:08:24,270

その人たちがやりたいスキルを身につけられるように一緒にやっていけたらとは思ってはいます

00:08:29,242 --> 00:08:30,943

データって聞くと

00:08:30,943 --> 00:08:38,017

ハードルが高いって思われてしまうと思うんですけど 実際やってみるとすごい面白いし

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結構便利だったりするので

00:08:39,752 --> 00:08:45,858

こういうツールがあるよとか そういうのを知ってもらうところがすごい大事だと思っていますし

00:08:45,858 --> 00:08:52,732

「こういうことしてみたらいいんじゃない?」とか そういうのって会話から生まれていくのかなっていうのもあるので

00:08:52,732 --> 00:08:57,403

まずそういうコミュニケーションというか風通しっていうのもすごい大事なのかなと思っています

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まずはやってみてほしいなと思います

00:09:01,374 --> 00:09:04,810

BIツールの良いところって何かっていうと

00:09:04,810 --> 00:09:09,582

色々なことをどんどん試して失敗できるってことなんですね

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失敗を積み重ねてやっと少しの成功がつかめるものだと思うので

00:09:14,420 --> 00:09:17,123

ぜひ一緒に失敗していけたらと思ってます

00:09:17,123 --> 00:09:24,764

データ利活用って それを実際に使う人に見てもらってフィードバックをもらった時ってまた全然違う感想がもらえたりするんです

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なので自分でいろいろ試してみた結果を

00:09:27,199 --> 00:09:34,607

他の人に見てもらってフィードバックをもらうという経験をしてもらえると さらに広げていきやすくなるかなと思います

00:09:34,607 --> 00:09:40,146

この取り組みも一人で始めたというところから 色々実験を繰り返しながら

00:09:40,246 --> 00:09:44,250

理解を得ながらどんどんプロジェクトを大きくしていったというところがあるので

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小さくはじめて失敗を繰り返しながらも大きく育てていくという それがすごく重要かなというふうに思います

00:09:51,424 --> 00:09:55,494

神戸市で進む「行政×データ利活用」

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小さくはじめたプロジェクトが

00:09:57,363 --> 00:10:05,771

今や人材育成を伴いながら業務改革やより良いサービス提供といった大きな成果につながっています

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「行政×データ利活用」の第一歩はやってみること

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データに触れてみることで データが持つ面白さや

利活用の可能性に気づくことができるはずです