本文へ移動

【代替テキスト】RegTechが支えるインフラメンテナンスの未来

00:00:01,600 --> 00:00:06,866

生活に欠かせない道路や橋といった社会インフラは今

00:00:06,866 --> 00:00:10,433

人口減少・少子高齢化が進むにつれて

00:00:10,433 --> 00:00:16,300

安全性を保つ専門家の人手不足に悩まされています

00:00:18,000 --> 00:00:22,200

こうした社会課題解決の切り札となりうるのが

00:00:22,200 --> 00:00:28,033

デジタル技術によるインフラメンテナンスDXです

00:00:28,200 --> 00:00:31,500

インフラの安全を維持し 未来につなげるため

00:00:31,933 --> 00:00:37,833

アナログ規制の見直しとメンテナンスDXが進んでいます

00:00:46,566 --> 00:00:48,866

江崎 浩先生にお越しいただいております

00:00:48,866 --> 00:00:50,933

今日はよろしくお願いします

00:00:52,500 --> 00:00:55,633

デジタル化を妨げるアナログ規制

00:00:56,066 --> 00:00:58,200

インフラメンテナンスの分野では

00:00:58,200 --> 00:01:01,900

安全性を確保するために 人が出向いて

00:01:01,900 --> 00:01:08,500

ひび割れや錆などを定期的に検査することが義務付けられていました

00:01:09,433 --> 00:01:13,066

デジタル庁はこうしたアナログ規制を見直し

00:01:13,066 --> 00:01:16,166

目視の代わりにドローンで撮影することや

00:01:16,166 --> 00:01:19,633

人の代わりにセンサーで常時監視するといった

00:01:19,633 --> 00:01:23,766

インフラメンテナンスDXを進めています

00:01:29,266 --> 00:01:32,633

インフラメンテナンスのデジタル化というふうに言いますが

00:01:32,633 --> 00:01:34,533

具体的にはどういったことができて

00:01:34,533 --> 00:01:38,800

どういうメリットがあるのか 教えていただけますでしょうか

00:01:38,800 --> 00:01:41,833

1つには人と同じクオリティのもの

00:01:41,833 --> 00:01:44,933

同じファンクション 機能というものを

00:01:44,933 --> 00:01:47,466

機械が提供してあげるということができる

00:01:47,466 --> 00:01:50,300

人がやらなくていいということは

00:01:50,300 --> 00:01:56,933

そのデータなどに対しての責任をその人が持たなくていい

00:01:56,933 --> 00:02:02,500

具体的には 工場でのデータ改ざんということが起こっていましたけども

00:02:02,500 --> 00:02:05,233

経営層に迷惑をかけないように

00:02:05,233 --> 00:02:09,200

忖度をしてデータを改ざんしていたというケースがほとんど

00:02:09,333 --> 00:02:12,133

現場は改ざんをして心理的につらいし

00:02:12,133 --> 00:02:17,600

経営層は本当のことが分からないというふうになりやすい

00:02:17,600 --> 00:02:21,133

人のマンパワーが要らなくなりますっていうことだけではなくて

00:02:21,133 --> 00:02:23,166

精神的にもいいんじゃないかと

00:02:23,166 --> 00:02:26,566

精神的な安定性は重要なファクターですので

00:02:26,566 --> 00:02:30,700

それをデジタルが提供してくれるということになりますね

00:02:30,700 --> 00:02:31,566

2つ目が重要で

00:02:31,566 --> 00:02:35,566

すでに皆さん AIのマジックをもう経験してますよね

00:02:35,566 --> 00:02:37,733

生成AIブームが今 はい

00:02:37,733 --> 00:02:43,966

もはやデジタルのほうが人間の能力よりも優れているということが

00:02:44,100 --> 00:02:46,066

どんどん皆さん分かってきている

00:02:46,066 --> 00:02:51,033

それを前提にして物事を考えていきましょう

00:02:51,033 --> 00:02:57,633

例えば非常に高いとこにあるものを見るというのは人間では難しい

00:02:57,633 --> 00:03:01,933

マシンだったら 簡単にしかも正確にできますよね

00:03:01,933 --> 00:03:05,333

人が登って測定するというのは 非常に風が吹いたり

00:03:05,333 --> 00:03:10,300

怖いし 早く終わらなきゃいけないから うまくデータがとれない

00:03:10,300 --> 00:03:13,000

機械でやれば正確にとれるということが起こります

00:03:13,000 --> 00:03:17,866

それからもう1つ言えることは デジタルツインってよく言うんですけども

00:03:17,866 --> 00:03:25,600

人間が認識している空間というのを完全にデジタルでコピーできる

00:03:25,600 --> 00:03:30,700

そうすると そのデータから素晴らしいシミュレーションができる

00:03:30,700 --> 00:03:35,800

「条件を変えたときに何が起こるんでしょう?」ということができる

00:03:41,033 --> 00:03:44,800

災害時の対応みたいなことを考えてみると

00:03:44,800 --> 00:03:50,666

今まで人間が経験していないぐらいの雨が降るとか

00:03:50,666 --> 00:03:54,333

風が吹くとかということが もう起こりつつあるわけですよね

00:03:54,333 --> 00:04:00,066

それが起こったときに どういうふうに実際に動くのか

00:04:00,066 --> 00:04:03,666

かなり正確なシミュレーションができるようになってきている

00:04:03,666 --> 00:04:07,266

これはデジタルツインというものの性格なわけです

00:04:07,433 --> 00:04:13,166

そうすると今までできなかった 予想できなかったことへの対応を

00:04:13,166 --> 00:04:18,566

シミュレーションしてそれに対応するようなレギュレーションを作る

00:04:18,566 --> 00:04:22,000

ということがもう起こり出してると思いますね

00:04:22,000 --> 00:04:25,533

社会インフラみたいに大きい構造物になってしまいますと

00:04:25,533 --> 00:04:26,966

なかなか実験もできないし

00:04:26,966 --> 00:04:30,233

そもそも人の生活に日々役に立ってるわけなので

00:04:30,233 --> 00:04:34,233

一定期間封鎖してテストするというのも難しいでしょうし

00:04:34,233 --> 00:04:36,400

それがデジタルツインにすると

00:04:36,400 --> 00:04:41,166

いろんな想定外の状況を再現なりシミュレーションをして

00:04:41,166 --> 00:04:44,500

だからここを補修しとかなきゃいけない という手が打てる

00:04:44,500 --> 00:04:49,666

どこにどういう投資をすればどういう結果が期待できるか

00:04:49,666 --> 00:04:51,000

シミュレーションで分かる

00:04:51,000 --> 00:04:55,700

しかもその提示は定性的なものじゃなくて数値として

00:04:55,700 --> 00:04:58,900

「このぐらい危ないんですよ」ということが出てくる

00:04:58,900 --> 00:05:02,733

コスト面を考えても安くなりますか?

00:05:02,733 --> 00:05:06,833

そうですね やっぱりデジタルのテクノロジーって

00:05:06,833 --> 00:05:13,366

基本的には指数関数上でコストが下がっていくのが続いているので

00:05:13,366 --> 00:05:15,700

コストは下がっていく

00:05:20,700 --> 00:05:23,200

これからデジタル時代になりますと

00:05:23,833 --> 00:05:29,200

いろいろなデータとか経験を共有するのが楽になっていくはずで

00:05:29,200 --> 00:05:32,033

そういう時代に このインフラ分野というのは

00:05:32,033 --> 00:05:35,433

どういうことが変化として起きてくるといいでしょうか?

00:05:35,433 --> 00:05:38,733

デジタルのおかげで皆さんが今 経験していらっしゃるのは

00:05:38,733 --> 00:05:42,666

家にある在庫のおもしろいものを

00:05:42,666 --> 00:05:46,466

オンラインに上げてリユースしてますよね

00:05:46,466 --> 00:05:50,666

情報と資源を共有できるようになると

00:05:50,666 --> 00:05:53,733

インフラも同じように変わるでしょうね

00:05:53,733 --> 00:05:59,100

資源とかコンピュータとかコンクリートを再利用できるんですよね

00:05:59,100 --> 00:06:02,033

そうすると みんなで共有できちゃうわけですよ

00:06:02,033 --> 00:06:06,800

共有できるとすごくコストが下がるし 地球に優しいわけです

00:06:06,800 --> 00:06:10,433

地球に貢献するということは次の世代に貢献するんですよ

00:06:10,433 --> 00:06:13,200

自分の利益が 他の人の利益になる

00:06:13,200 --> 00:06:20,333

こういう構造をつくるのがデジタルのとても重要な機能でもありますね

00:06:25,433 --> 00:06:30,200

アナログ規制が技術の導入の妨げになっているものをどかしていった先に

00:06:30,200 --> 00:06:34,166

インフラのメンテナンスの分野はどういうことが例えば起きえますか?

00:06:34,166 --> 00:06:35,766

もしかしたら規制を増やす

00:06:35,766 --> 00:06:38,900

新しい規制をつくることになるかもしれないんですけど

00:06:38,900 --> 00:06:44,966

道路工事する時は 道路を剥がして土を掘っていくわけですけど

00:06:44,966 --> 00:06:48,800

ある深さになったら手でやらないといけないんですよ

00:06:48,800 --> 00:06:53,600

なんでかというと どこに管があるか分からない

00:06:53,900 --> 00:06:57,466

ガス管とか水道管とか いっぱい埋まっていて

00:06:58,666 --> 00:07:05,166

(管が)どこにあるかを観測するテクノロジーも出てきている

00:07:05,166 --> 00:07:10,700

それからもう1つは 工事したときに写真撮って上げれば

00:07:10,700 --> 00:07:13,333

どこに何があるかデータはとれますよね

00:07:13,333 --> 00:07:17,366

そうすると手作業でやってるとこを全部ロボットでできたり

00:07:17,366 --> 00:07:21,900

建設機械が もうロボット機械 自動で掘削していく

00:07:21,900 --> 00:07:25,733

新しい規制になるかもとおっしゃったのは 例えば

00:07:25,733 --> 00:07:31,633

工事した後に写真を提出してアップしなさいという規制を入れておく

00:07:31,633 --> 00:07:37,000

それによってみんなが正しい地図を共有できるようにする

00:07:37,233 --> 00:07:40,800

それは非常にみんなにとって とても簡単なことなんだけど

00:07:40,800 --> 00:07:44,100

それでものすごい利益を僕らは得るわけですよ

00:07:45,100 --> 00:07:49,000

中古車市場で健全な中古車をちゃんと判別するために

00:07:49,000 --> 00:07:51,333

正しいデータを出すみたいなことに似ている

00:07:51,333 --> 00:07:52,866

保険会社も既にやってるじゃないですか

00:07:52,866 --> 00:07:59,033

保険金を決めるためにドライブレコーダーをただで付けている

00:07:59,033 --> 00:08:03,433

そのドライブレコーダーで自分の履歴をちゃんと提供すると

00:08:03,433 --> 00:08:09,133

自分の保険金は下がる というモデルがもう動いている

00:08:09,133 --> 00:08:11,833

そのときに何をルールにしなきゃいけないかというのは

00:08:11,833 --> 00:08:14,433

前とは違うお話なんですね

00:08:14,433 --> 00:08:18,100

それがデジタルでできるということは

00:08:18,100 --> 00:08:24,233

新しいルールをつくれば新しい未来がくるということですね

00:08:26,100 --> 00:08:31,266

デジタル庁は アナログ規制見直しに取り組む関係者のコミュニティ

00:08:31,266 --> 00:08:33,966

「RegTechコンソーシアム」を立ち上げ

00:08:33,966 --> 00:08:39,933

ピッチランや勉強会などのイベントを定期的に開催しています

00:08:39,933 --> 00:08:42,966

関係者間のネットワーク化を進めることで

00:08:42,966 --> 00:08:45,533

RegTechのリアルな動向を踏まえた

00:08:45,533 --> 00:08:52,533

新しい規制のあり方を模索していきます